革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2013.08.15

これは・・・作戦盤ケースというものです。

 

当店のお客様には、

いろいろなご職業の方もいらっしゃいますし、

いろいろなご趣味をお持ちの方もいらっしゃいます。

 

このたびご紹介するご注文品は、「作戦版ケース」。

またまた はじめてお作りしたお品です。

 

遠方のお客様なので、スケッチ画をいただき、ご相談をお受けしました。

最初は、何をどう使うのかよくわからなかったのですが、

お話が進むごとに、なるほど~と理解して行きました。

 

オーダーメイドの作戦盤ケース

 

フルオーダーをお受けする という行為は、

お客様ひとりひとりが、何を考え、どう使いたいのかを伺って、

それに見合った構造を考え、

お客様のお考えに、

穴はないか、不可能な作りは入っていないか、

使ううえで不都合はないか、まで シミュレーションするということ。

 

正直、言葉には表せないほどの 気持ちを使います。

 

正しくお客様を理解するには、

その人に成り代わってしまうこと が一番確実な方法なので、

コンサルティングを行うデザイナーは、

その人がどういう人なのか、見てくれから始まって、

ほんのちょっとした考え方までを、瞬時に取り入れてしまいます。

 

言葉では絶対に発せられない内容まで、すべて頭の中に取り入れます。

教えることのできないこの能力こそが、

フルオーダーをお受けする人間には、必要とされる能力です。

 

今回の場合、お送りくださったスケッチ画と、

FBページで存じ上げているリピーターのお客様でしたので、

一度もお会いしたことはないのですが、

メールのやりとりや、FBの記事から、充分にお人柄や考え方が伝わっていました。

 

チームに対する愛情と、

ご自分の仕事に対する愛情を、とても感じました。

 

牛革の作戦盤ケース

 

話を戻しましょう。

今回のフルオーダーは、「バレーボールの作戦版をお願いします。」

というご依頼で、楽しく作らせていただきました。

 

こうしてお写真にすると、何だか簡単そうですが、

とても絶妙なサイズで仕上げる必要がありますので、

最終的には、中にお入れになるものをすべて、お送りいただきました。

 

また、革の一番の特長は、伸びるところ、なので、

使って行ったあとまで、ある程度考えてお作りするのは、ほんとうに大変。

 

毎回、いくつかのダミーを作って、2分の1ミリ単位で大きさを調整しています。

もちろん、革の厚みも鑑みてのことです。

耐久性と、伸び具合、ウラ地の様子も全部関わってきます。

 

特にこのオーダー品のように、窓のフィルムを付けずに、

窓ワクを付けるお品は、

じつはかなり難易度の高いオーダーです。

 

使わなくて、ただ飾っておくものでなく、

ものを出し入れして、使うものだから、余計に難しい。

 

おまけに、中に入れるものの量は、ある程度の幅で増減もします。

 

裏面も革の作戦盤ケース

 

ウラ面のポケットには、A4ノートがざくっと入るように、とのご依頼も、

うまくクリアし、お客様が楽しく使ってくださっているご様子も、

FBで知ることができました。

 

ご注文いただいたお客様が、オーダー品によって、

楽しく、便利な生活を送ってくださることを知ることができるのは、

私どもが、むずかしいオーダー品を作るうえで

もっとも大きな動機付けをしてくれる 糧です。

 

ありがとうございます。

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