革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2014.07.31

リザード長財布とジーヴズのセット フルオーダーメイド

ご紹介するのは、めずらしいリザード革でお作りした

長財布とジーヴズのセット。

最近の話題として何度か取り上げていますが、

リザード革がなかなか入手できない状態が続いていて、

いつもの革やさんからは、もう一年近く入荷ができていません。

 

そんなとき、これからオーダーメイド靴を始めることになり

それが縁で、独自の革展開をしている革やさんと知り合いました。

自社ですべての皮を選んで買い取り、

鞣し会社に独自で革を作らせている、頼もしい革やさんです。

 

リザードのお財布セット

 

今回ご紹介するのは、そこから初めて仕入れたリザード。

もともとのトカゲの種類は一緒ですが、

その模様を生かした独特の染めをしています。

微妙な色合いで、ワイルドな美しさがあります。

少し和の雰囲気も感じられますね。

 

もちろん、こうした革は

パーツの取りようで、柄の出方が違ってきますから

出来上がりの雰囲気がまったく変わってきます。

このセットのために

端の白い部分がちゃんと出るように、

でも出過ぎないようにと、

革の元の大きさも、お品のサイズに合わせて選びました。

 

リザードの長財布

 

長財布は、上下の柄の出方も厳密に考慮して革を選びます。

下の前胴のお写真を見ていただくとおわかりと思いますが、

白い部分がなければ、ワイルド感が薄れ

やさしげな雰囲気になります。

それはそれで、とてもいい雰囲気ですが。

 

ご注文者には、ものすごく長いお時間

お待ちいただいていました。

もう15年以上お付き合いのあるお客様です。

ほんとうはフランスブルーがご希望だったのですが、

半年経ってもこの大きさの取れるブルーが入らず、

たまたまこの革を見たとき、そのお客様のお顔が浮かびました。

 

 

リザードと牛革のロングウォレット

 

お見せしたところ、やはり気に入ってくださり、

こちらに変更になりました。

 

ご注文から半年も経っていますと

定番の長財布の種類も増えていますから、

ジーヴズと合わせてデザイナーが使っているお財布を

お見せしてみたところ

 

「なるほど。これはいいですね。

でももっとこうしたらどうかな?こうするのは?」と、

あらためてのご相談となり、当初とは違う形に決まりました。

 

リザードジーヴズ

 

「結局、定番になるっていうのは理由があるんですね。

良く考えてあるんだなあ。ここにもカードが入るし。」

ご注文いただいた長財布の仕様は、こちらをご覧ください。

 

こんなにおもしろい革は滅多に入りませんから、

お揃いの柄で、ジーヴズもお作りすることになりました。

 

リザードのお財布

 

革は出会いです。

大きな革なら話は違いますが、

リザードやクロコダイルのように小さな革は

作れるものと作れないものが出てきます。

 

また、自然のものだけに、革それぞれに個体差があり

お品になったときの表情も、ひとつひとつ違ってきます。

ですからふだん、こういったお品は

オーダーメイドで柄をご指定いただくことは難しいですから

お店でイメージにあった革を見つけたときに

一点ものとして、お作りしている次第です。

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