革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2016.04.7

見本あり二つ折り財布のオーダーメイド品

とくにお財布に関しては

みなさま、本当に気に入ったお財布を

長くお持ちになる方が多い、と感じます。

 

今日ご紹介するオーダーメイド品も

そんなご愛用品を

再現したもの。

じっくりと、見事な再現をご覧ください。

オーダー財布

 

市販品が一番気にするのはデザインですが、

お持ちになっている人たちが愛用している

一番の理由は、

「自分の使い勝手に合っている」こと。

 

市販品のデザインは、大量生産品だからこそ

特殊な飾り金具を作ることができて

革も特別な色を用意できますが、

当店では、常に品質の安定した

当店特製牛革のお色から

お選びいただくことになります。

使えば使うほど、味の出てくる革です。

カード入れ部分

 

たいていのクライアントは

元々の容量以上に中身をお入れになってますから

フタがようやっと閉まる、というような状態です。

 

デザイナーはまず、そういうところから拝見して

細かい点をすべて

見本品よりも使いやすく変更していきます。

内装1

 

このたびのご注文品は

たまに見るタイプの仕様ですが、

この財布は、厚みを抑えてお作りするのが

とても大変なタイプです。

 

最近では、別のお店で作ったお品を

拝見する機会が増えてきましたが、

もっと単純な形であっても

「厚すぎるので使いたくないんです。」

と、説明のためにお持ちになる方も

いらっしゃるくらい

持ち物の厚みは、重要なポイントです。

内装2

 

ご想像ください。

このお財布は裏地も革ですから、

一枚のパーツに

二枚の革が合わされています。

 

ここから先のお写真をご覧いただくことで

当店がどれだけの技術を持っているか、

きっとどなたにもご理解いただけるでしょう。

マチ

 

しかし、ただただ薄く作るのなら

もしかすると、できる人は

一人くらいいるかもしれません。

 

この薄さ、というのが曲者で

革の厚みは、丈夫さに比例するからです。

革製品、とくに財布や小銭入れ、キーホルダーは

最もハードに使われ

消耗の激しいアイテム群です。

 

当店では、使いやすさを一番に考えますが、

同時に、ある程度の保ちについても考えます。

これが大変。

 

当店では、毎日毎日

ひとりひとりのクライアントのために

ご注文品の「ベスト」を求めて、

日夜検討を続けています。

 

すべての決定は、最終的には

お話を伺ったデザイナーが判断します。

それは、最もクライアントを知っているのが

デザイナーだからです。

この点一つ取っても

大変な判断量になります。

財布の厚み

 

出来上がった財布は

今のところこんな風にふわっとして

ずいぶん嵩があるように思えるでしょう。

しかし、中にものを入れ、

ひと月くらい撫でながら使っていただくことで

しんなりと手になじみ、

どんどん小さくなっていきます。

 

それが当店の革でお作りする

気持ち良い道具です。

見本と仕上がった財布

 

毎日気持ちよく暮らしたい皆様に

ここまでの高い技術水準を使ってお作りするのは

とても楽しいことです。

 

それをご理解いただき、ご注文いただくことは

とてもありがたいこと。

 

自然に存在し、

簡単そうに見えるものほど、

じつは計算されつくしているのだということを

ぜひお含みおきください。

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