革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2016.11.30

クロコダイル フルオーダーメイドの長財布 

光沢のある見事なクロコダイルの

長財布をご紹介します。

 

「今まで持っている長財布はいいのですが、

なんとなく変えてみたくなりました。

素材はクロコダイルと思っています。」

 

札入れポケット側

 

お作りしたのは

紆余曲折ののち、今までと同じタイプで

同じ作りのもの。

 

元のお財布には、

マチ(厚み分)のない札用ポケットに

100枚のお札を入れてらっしゃいます。

 

札入れ部

 

「この100枚をきちんと入れることにすると、

全体にもう少し大きくして

厚み分をきちんと取らないと入らないですよ。」

「それではそのようにしましょう。」

というやりとりがあったのですが、

結局は元のものと同じサイズに戻りました。

 

カード入れ側

 

それは

一回り大きくしたダミーをお見せしたところ、

「一回り大きくなるだけで

大きく感じるなあ…

それであれば、無理やり入れる方がいいかも。」

「ただ、クロコはあまり伸びないので、

きつめになりますよ。

入るようにゆとりを取っておきますが…」

 

ホックで固定

 

全体の大きさの感覚は

人によって全く違いますから、

こうした取り換えの利かない革を使う場合は

とくに、どれくらいの大きさになり

どのような仕様になるのかを

リアルなダミーにしてお見せします。

 

中身1

 

今回のクライアントにはとくに

大きさをお見せした方がいいと判断し、

お見せした結果です。

 

大きさを取るか、札の入り具合を取るかの

二者択一になってしまうのですが、

理屈で考えてお分かりいただけるように

現実と相反するご希望には

このような選択を迫る必要が出てきます。

 

中身2

 

「クロコダイルの長財布を持つことによって

自分の感じ方を変えたいと、

ふと思ったのです。」

このクライアントは経営者で、

お話を伺いますと

社員がたくさん稼げて幸せになることで

自分も仕事が上手く行く、

というお考えを持つすばらしい方です。

 

側面

 

そんなこんなのお話を伺いながら

何をどうするかご提案し、

お決めいただきました。

 

これだけのお品を毎日持つことを考えますと

人の感覚はものすごく変わります。

たかがモノ、されどモノ。

 

現実と矛盾する理想をどのように調整し

何をご自分で選び取っていくか、

デザイナーにとっても有益なオーダーを

いただきました。ありがとうございます。

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