どこにもないものだから作る、

それがオーダーメイド品を

ご注文いただく本質です。

 

外側

 

ご紹介するのは、先日ご紹介した

名刺入れとお揃いの

A4 クリアファイル用2穴のシステム手帳。

 

内側

 

名刺をファイルするということで

ご注文いただきました。

 

2穴のファイルのご注文は

珍しいご注文です。

 

2穴金具

 

2穴金具のリング径はほっそりしたものを

ご指定いただきました。

 

こうしたご注文で使う金具は

当店でお作りすることはできませんから、

材料として仕入れ可能な金具を使います。

ご希望のものがなければ

お作りできません。

 

ご注文セット

 

オーダーメイドをするお店で

何でもお作りできるところが

ほとんどない理由のひとつは、

アイテム別に製作ノウハウが違うことと

それによって仕入れ先までが

変わってくることです。

 

当店では

ほとんどすべての革製品の

オーダーメイドに対応します。


イタリア製クロコダイル型押しでは

いくつかのご注文品をお作りしました。

ベージュ系とグレー系が入ったのですが

おかげさまで、どちらも完売。

ありがとうございました。

 

外側

 

本日ご紹介するのは長財布です。

女性がお持ちになるもので

お財布というよりは

クラッチバッグに近いタイプ。

プレゼント品です。すてきですね。

 

内側

 

こんな長財布をお持ちになる方は

外からは一瞬、かなり上品に見えます。

でもよく見るとワイルドなところも

見受けられますので、

相反するキャラクターをお持ちの方、

という印象を持たれることでしょう。

 

お財布を人から見られるときには

バストショットで見られますから、

人にどういう印象を与えるか、にとって

お財布は大きな要素です。

 

内側

 

今回もっとも注意したのは、

斑柄が自然に見えて、しかも

柄の大→小、あるいは小→大が

流れになって出ていること、です。

自然に見えれば、違和感はありません。

 

本物のクロコダイルでお作りする場合、

製作物の大きさ(横の取り幅)に合わせて

一枚一枚、革の大きさを選んで来ますが、

型押しの場合

柄の大きさは決まっていますので、

どのように取るかは

デザイナーの考え方次第。

 

外ポケット

 

今回の型押しは、とても良い柄なのですが

(デザイナーが一瞬で購買を決めたくらい)

少し大きめの斑柄のため、

小さい製作物の中には

あまり向かないものもありました。

 

このような大きさであれば

ぎりぎり全体に斑柄の流れを出すことが

可能になります。

 

札入れポケット

 

お写真を子細にご覧いただくと

お分かりいただけるとおり、

表も裏も(裏地部分は除く)

その大→小、小→大への流れを

総て見えるようにしています。

 

これはデザイナーの自己満足ではなく

人間の目に、いかに自然に見せるか、

というテクニック。

 

切り目仕上げ

 

自然に見える=違和感なく持つことができる

ということ。

私たち人間の目は

驚くべき情報処理能力を持っています。

 

目は、ひと目見るだけで

違和感を感じるものは拒みますが、

何の違和感も感じず

すんなりと入ってくるものなら、

生理的に拒むことはありません。

もちろんそれには

個人の指向性もありますが…

 

外側の模様

 

当店が目指すオーダーメイドのお品は

・見た目からして違和感ないもの、

・手で触ったときに気持ちの良いもの、

・使って違和感のないもの。

 

セットでのオーダー

 

ご自分の中で

使って違和感のない仕様のものがあるなら

じつは、それはとてもラッキーなことです。

その道具は、長く使うことができるでしょう。

 

そんな長く使いたくなる道具を

一緒に作り上げていくことが、

当店では可能になります。


このアイテム、

片面から見ますと名刺入れなのですが、

反対面から見ると小銭入れです。

 

どんな風にお使いになるのか

細かく伺っておりませんが、

 

名刺入れ側

 

この二つを一緒にして使いたい、

というご要望ははっきりしてらっしゃいます。

 

名刺入れは二か所に分かれるタイプ。

この定番を元にしています。

 

内側

 

名刺入れの方は、フタに

大きなイニシャル刻印をお入れしました。

 

こういった色付きの刻印加工では

ご希望のデザインで

刻印版を新しく作り、

その版を使って、パーツの状態のうちに

刻印を入れます。

 

小銭入れ側

 

クライアントにご用意いただくものは、

白黒の版下か、

イラストレーターのデータ。

 

どちらもない場合

手書きで描いていただいた図案を

白黒でくっきり描きなおし、

版を作るデータに変えたことがあります。

ご相談してみてください。

 

小銭入れ付き

 

この押印は、なぜパーツの状態で行うか?

それは、出来上がったお品には凸凹があるので

きれいにお入れできないからです。

 

それでパーツの状態で押すのですが、

これがまた、パーツより大きめに切り出した

荒断ちの状態で押印し、

その押印に合わせて

正しい水平のパーツを取る、

という方法を採っています。

 

箔押し

 

それは、押印するのに、パーツに対して
水平に入れられるわけではないから、です。

 

例えば10文字入れるとして、

その10文字は水平で一直線に入りますが、

それがそのパーツの水平に対して

きちんとした水平を取っているかというと、

それは難しいことだからです。

 

ご注文セット

 

ネーム入れは器械を使うから簡単、と

思われるかもしれませんが、

こうした気遣いがあって初めて

入れたい位置に、正しい水平で

入れることができるのです。

 

今頃はきっと

革の色も変わり始めていることでしょう。

ありがとうございました。


本日ご紹介する長財布は

特にご説明の必要がありません。

でもこんな長財布は

今までにご注文をお受けしたことが

ありません。

 

外側

 

これこそがオーダーメイドの醍醐味で

どこにもないからこそ作りたい

そんな逸品です。

 

内側

 

潔くシンプルな道具は

どこを探してもありません。

あなたはどんな札入れを欲しいと

いつも思っていますか?

 

切り目仕上げ

 

薄くてシンプルなお財布は

どこへ入れても

きっちりと収まりますから、

クライアントのご想像通りに

お使いいただけることと思います。


久しぶりのクライアントが

お問い合わせをくださいました。

遠方の方なので

お目にかかったことはありませんが、

前回のメールのやり取りで

お人柄やお好みは充分存じています。

 

正面

 

ホリディバッグが気になってます。

グレー系で欲しいのですが…」

とリクエストいただきました。

 

現在ある在庫のグレー系は

彼女のイメージとは少し違うので、

ベージュ系ではありますが

イタリアのクロコ型押しも

革見本としてお送りしてみました。

 

背面

 

気に入ってくださったので、

そこから先は斑柄の取り方について

お尋ねしました。お返事は、

「方向性の希望だけ申し上げてますと、

派手すぎたり、目立ちすぎると、

使い道がなくなってしまうので、

地味で控えめかなぁ・・・と思いきや、

実は、個性的な、

品のあるバッグにしていただく

ということで。」

 

当店のもっとも好むところの

抽象的なリクエストです。

 

前ポケット

 

リクエストをお出しいただく場合、

色や柄のイメージを、

具体的にこう、と言ってくださる必要は

まったくありません。

 

この方のように

どんなイメージを目標としたいか、

という抽象的なご説明で

きちんと理解しますので、

ご安心ください。

 

出来上がってお送りしましたら

ご感想をいただきました。

ご紹介させていただきます。

 

取手の構造

 

************

バッグ、届きました。

何と言っていいのか・・・

本当に、優しい優しい 色で、

「薄い」とか、「淡い」とかじゃなく

本当に、「優しい」んですよね・・・

色合いというか、風合いというか、

雰囲気が・・・

 

穏やかな雰囲気なのに、とても美しくて、

なんか、ずっと眺めていたくなるような、

「控えめなのにとても個性的なものを」

という、私のわがままな希望に、

どストライクで 応えていただけて、

大大大満足です。

本当にありがとうございました。

 

内ポケット付き

 

「大切につかわせていただきます」

と言いたいのですが、

飾って眺めているだけに

なってしまわないよう、

今日から、ガシガシと

使わせていただきます(笑)。

************

ほんとに良かったです。

ありがとうございます。

デザイナーの意図を正確に汲んでくださり

嬉しいご感想です。

長くお使いいただけることを願っています。


どんなアイテムにも

ご注文者の数と同じだけの

アプローチがあります。

 

本日ご紹介するのは長財布。

何をどのように使うことを考えると、

こうしたお財布になるでしょう?

 

外見

 

長財布を作るにあたって

最も考え方の分かれるところは、

小銭入れを付けるかどうか。

 

なぜなら、小銭というのは

いびつに嵩張るからです。

 

中身

 

このクライアントに対しては

小銭入れをファスナー式にして、

開きやすいように

片側にマチを付けました。

 

こうすることで

中味の探しやすい小銭入れになります。

 

ファスナー式小銭入れ

 

今回特徴的なのは、カード入れ。

より全体を平らにして

より薄く作ろうと思ったら、

こんな方法があります。

 

3枚だけしかカードを持たないことは

このクライアントの

シンプルな生活を象徴しています。

 

ササマチ付き

 

一番奥は札入れですが、

もっと出し入れしやすくしたいと

デザイナーがご提案したのは、

札入れ部分にもマチを付けること。

 

バランス良いつけ方であれば、

厚くなることなくお作りできます。

 

厚み

 

出来上がりはふわっとしていますが、

当店の特製牛革は

使っていくことでピタッと収まります。

 

今頃は適度に柔らかくなって

最高の使い心地になっていることでしょう。

さまざまなご提案を取り入れてくださって

ありがとうございます。

またお会いするのを

楽しみにしております。


システム手帳も

市販品の種類が少なくなってきた

アイテムのひとつです。

ご紹介するのはリング径35ミリの

A5サイズ。

 

外側

 

サイズが大きめになりますから

どんな風に留めるかが話題になりました。

まったく留めを付けない方も

このサイズでもいらっしゃいますが、

今回は鞄の中で開かないように

しっかり留めることに。

 

内側

 

店頭にあるiPadケースのベルト留めを

クライアントが気に入ってくださったので、

踏襲しました。

大きいと迫力あります。

これだと、ベルトの先がペラペラしないので

鞄への出し入れにストレスがありません。

 

差し込み式ベルト

 

ペン差しも2本お付けしていますが、

リング径35ミリは

ペンが重なるように付けても

ぶつからないようにホールドできます。

 

大きさによっても、物理的に

できることできないことが出ます。

それを的確に判断して

クライアントの理想をお作りするのは

楽しい仕事です。

ありがとうございました。


「裏地のないタイプで

薄く作ったカバーが欲しいんです。」

当店では、小物などはほとんどすべて

革で裏地を付けています。

 

そうすることで

製品重量を軽くすることができ、

その割に持ちを良くすることが

可能になるからです。

 

シンプルな装い

 

多くの人は、

「革素材を裏地に使うと

重くなるのではありませんか?」

と思ってらっしゃいますが、

それは間違っています。

 

裏地を革にすることで、

エッジをみがき仕上げにすることができ、

美しさと丈夫さを

兼ね備えることもできます。

 

内側

 

本日ご紹介する手帳カバーは

向かって右側のパーツの上下を

縫わずに仕上げています。

 

ぱっと挟むだけなのですが、

ハードな表紙の手帳であれば

片側がちゃんとはまっていれば

使うことに問題ありません。

 

片側はかぶせるだけ

 

とにかく薄くしたい、ということで

裏地をお付けしていませんが、

こうしたアプローチも

ご希望によってお受けしています。

 

非常に薄くできています。

 

ご自分が何にこだわって

どんなものが欲しいのか、

デザイナーと一緒に探っていくことで

満足のいく結果を得られるのが、

オートクチュールのお品。

どうぞ快適な毎日をお過ごしください。


一点物でお出ししている

「ジーヴズ長財布」

案外人気があって

いろいろな変形オーダー品を

お作りしています。

今日ご紹介するのは、そのうちのひと品。

 

外側

 

ジーヴズは

縫ってからひっくり返すタイプの

ファスナー財布なので、

思った以上に中身が入ることが

最も嬉しい特長です。

 

そのため、柔らかい革でないと

お作りすることができません。

 

内側

 

ですから、たまに入荷している

こんなお色の柔らかい革があれば、

定番のお色でなくとも

ご注文をお受けすることができます。

 

裏地は当店特製牛革のルバルですから、

全体的に柔らかくても

張りのある質感で、将来的に

型崩れすることなくお作りできます。

 

L字以上に長く開くファスナーが、

使い易さを完璧に後押ししてくれます。

 

内側

 

今回のミッションは

「お札を折らずに入れるジーヴズで、

最小サイズにすること」、また

カード入れをなるべくたくさんお付けする

という条件も付いています。

 

なかなかいいまとまりとなりました。

最小サイズにする、というミッションは

使う上での使い易さも考えてのことなので、

最高に難しいリクエスト。

 

とても喜んでいただけたので

ホッとひと安心。ありがとうございました。


ネットに載っていたバッグがね、

かっこいいと思って、作りたいと。

こういうバッグってなぜか

なかなかないですよね!」

ご来店くださったクライアント。

当店のオーダー例を

たくさんご覧くださったご様子です。

 

正面

 

「人によって持ち物が違いますから

大きさも、仕様も統一できないんですよ。

もし普通に大量生産するなら、

こんなに企画しづらい

アイテムもないでしょうね。」

 

この方は、大きな長財布をお持ちです。

大きくて厚いお財布を

そのまま持ち歩くのは、、、ということと、

他の必需品も一緒に持ち運んだうえで、

来客と一緒に

レストランなどへ出向いてもおかしくない

すてきなバッグが欲しい、というご依頼です。

 

前ポケット

 

クライアントのご職業とお立場を鑑み、

お出でになるお店を伺いますと、

なるほど、お財布だけ持って歩くのは

かなりいただけません。

 

でも、いつも仕事用の

大きなバッグをお持ちになることも

純粋な仕事時間と分ける妨げになりますし、

身体もずっと、重ったく感じます。

 

ペンフック付き

 

ということで、クラッチバッグを

どんな風にお使いになりたいかから

聞き取りをしていきました。

 

参考にしたのは、店頭にあるこのお品

数年前から、この手の

コンパクトな身の回り品入れ鞄が、

男性の間では人気のひと品です。

 

ポケット

 

今回は大きな長財布をすっぽり入れるので、

変則的にファスナーを片側に寄せました。

この大きなスペースに

取り出しやすいゆとりをもって、

長財布が

すっぽりと、気持ちよく収まります。

 

内側

 

反対面には

鍵の束とたばこセットが入って、

それを取り出しやすくするための

ギミックを施したポケットを

ふたつお付けしました。

 

入れるものとレイアウトを

はっきりさせてくださり、それ以外は

ある程度お任せくださったので、

製作途中でどうしようか?と迷ったことは

ベストの状態に変更して

お作りすることができました。

 

取手

 

私どもがどんな仕事の仕方をするかを

オーダー例からご理解くださったので、

細かいコントロールは一切せず、

信用くださったことは

最高に嬉しいことで、

すばらしいクライアントです。

 

マチ

 

ものを製作する時、とくにそれが

当店のように

微妙な寸法やゆとりを要求される製作物や、

世界中探してもどこにもない

アイテムだったりしますと、

長いキャリアを以ってしても

思わぬ落とし穴がしょっちゅうあります。

 

そんな時それが、

クライアントにご相談する内容なのか、

こちらで解決すべき問題なのかを

はっきりさせる判断に迫られます。

 

その判断力と、わかりやすいご説明の力を

ご理解いただけることが、

この仕事の醍醐味です。

すばらしいクライアントにお礼申します、

ありがとうございました。