2016.11.10

お揃いの手帳カバーのオーダーメイド品

同じふたつの手帳カバーを作りたい、

というご希望のクライアント。

遠方の方なので

細かい打ち合わせはすべて

メールと画像を使って行われました。

 

牛革とコードバンの比較

 

お写真からお分かりのように、

それぞれ素材が違います。

左は当店特製牛革、右はコードバン。

 

カバーの角を丸くして

クライアントのお好みにしていますが、

素材が違うと

この丸みがさらに

革の違いを大きく見せてくれます。

おもしろい効果ですね。

 

牛革内側

 

当店では、牛革のお品の場合はもちろん

内側も牛革ですが、

コードバンなどの稀少革の場合も

内側を牛革にしています。

 

それは、稀少革の加工の仕方に由来します。

内側の素材は、幾重にも重なるため

パーツごと、またパーツの部分部分ごとに

幾種類かの厚みに

漉きなおさなくてはならないのですが、

素材によっては

それができないことがほとんどだからです。

決して材料を

ケチっているわけではありません(笑)。

 

コードバン内側

 

上のお写真はコードバンの方ですが、

真ん中が白くなっているのは

コードバンの方には裏地を付けないからです。

 

コードバンは、馬のお尻の革で

 

その特徴は、キメが細かいので、丈夫なこと。

 

革の裏も手触りが良く

牛革と違ってキメ細かさが美しい革なので、

裏を隠してしまうのはもったいほど…

それで当店では、裏をお付けしていません。

 

背面

 

こうして表面をご覧いただきますと、

製作時における違いも

お分かりいただけることと思います。

革によって加工の仕方が違うことを

ご存知の方は少ないと存じます。

 

例えばこのコードバンを例にとりますと

この革は、薄く漉くことがとても難しい革。

キメが細かいゆえに

層にはならず、細かい砂の集まりのようで

漉き器を通すと

もろもろと崩れて行ってしまいます。

 

ちなみに今、コードバンのお値段は

うなぎ登りに上がっています。

 

それは、馬の他の部分の革が売れないから、

というのも大きな原因になっているようです。

コードバンはお尻だけの革ですから

そこだけを加工して使おうと思うと、

他の部分を処理しなくてはなりません。

 

革の値段には

こうした見えない現実も大きく関わっています。