2011.06.28
パーティのときにも違和感のない リュック
資料を整理しておりましたら、少し前にお作りしたリュックが出てまいりました。
これはもう、お見せしないと、ということで・・・
リュックは、
革製品のバッグ類の中で、いちばん難易度の高いアイテムです。
布やナイロンで作るのであれば、生地も薄く、均一の厚みですから、
それこそ、ただただ作っていればいいのですが、
革で作るには、一枚のパーツの中で、革の厚みをいくつにも変えて、
たくさんの重なりをカバーしていきますから、それだけでも技術がいります。
しかも、場所によって違う厚みにすることと、
使うにあたっての強度も考え併せて、答えをださなくてはなりません。
お客様は、ご自分の使い勝手がよくなるようにリクエストなさいますから、
たくさんのポケットがあり、お部屋があり、広く開かせたり、と
たくさんの重なりがあります。
それを、現実的に、どうやって可能にしていくか・・・
それが、もっとも大変な課題です。
中に作られたポケットは、ある程度、何を入れる、ということを決めてお作りします。
それが、パーソナルな「オートクチュール」である証拠。
大きすぎても、小さすぎても、使い勝手はよくありませんね。
このお客様は、
手で持ち、背中に背負い、パーティのときにも違和感なく持てるもの、
というリクエストでした。
今は毎日使ってくださっているとのこと。 ありがとうございます。