2012.02.11
古いものから新しいものへのメタモルフォーゼ
何年も前にお作りした
メッシュ素材の超整理手帳手帳カバーを
ご愛用くださったお客様から
いただいたご依頼品を、ご紹介します。
当時、注文数に応じて
特別にこしらえたメッシュ素材の手帳カバー。
時間経つと、
革がなじんで、手触り良く変化していきます。
これは、
「でも、使う手帳を変えてしまった・・・」
というお客様からのご依頼。
「使い込んでいい味が出てきたので、
お財布として再生させたい!」
このご依頼に対して、
こういう特殊な素材には、
どんな加工が可能なのか、をまずご説明しました。
結果、「長財布にしていただきたい。」 と。
できあがったのが、こちらです。
カード入れが8枚ある、シンプルな長財布。
メッシュの網地が崩れないように
外周りを一周ぐるりとパネリングして
みがき仕上げにしましたので、
長くお使いいただくことができます。
それにしても、いいツヤが出て、
ずいぶんと変化したものです。
「とても気に入ったので、
よく手でなでていましたから。。」
「お手入れ」と言う言葉がありますが、
それはまさに、この方がしてくださったように
手を入れて使うこと、を指します。
これがいちばんのお手入れ方法です。
使っていって、
新品の時よりもかっこよくなった革製品は、
お金で買えるものではありません。
その人の歴史を表す
使い込んだ美しい姿こそが、
その人だけのステイタスになってくれます。