2013.12.25
フルオーダーメイド ダブルファスナーのお財布クラッチバッグ
この仕事をしていると、男性というのは、
気に入ったひとつの道具を
ずっと長い期間、使いこなしていく方々なのだな
と心から思います。
「このお財布バッグが手放せなくて・・・」
と見本バッグをお持ちくださったお客様。
お持ちになったバッグは、もちろん市販品ですから、
外側は革でも、内側は布を使ったお品です。
当店では、お作りするお品の構造によりますが、
できる限り、ウラ地を革にしてお作りしています。
それは、高級にするためでも、贅沢のためでもありません。
その方が、軽くなり、後々しなやかな持ち心地に育つからです。
もちろん、とても丈夫になるメリットも大きいです。
さてでは、「しなやかな持ち心地に育つ」ってどういうことでしょうか?
みなさんは、普通の市販品を手にしている時、
革はふにゃふにゃと柔らかいはずだけど、なんだか嵩張って、堅いなあ・・・
あれ、使ってても柔らかくならないなあ?
と感じたことはありませんか?
特に 手帳カバーやファスナー式のお財布に、そういうことが多いです。
それは、素材に最初から柔らかい、量産用の革を使うため、
形をきちんとさせるために、
ボール紙などの芯材を入れなくてはならないからです。
ボール紙は、ハリがあって嵩張りますから、
その感触を、人の手は敏感に感じるわけです。
なんか馴染まないなあ、と。
また、ボール紙を入れることで、大きめに作らざるを得なくなります。
そうすると、なんか大きいなあ、と。
それはなぜかというと、市販品は、流れ作業の組み立て品なので
作り方に決まり事があるからです。
いいとか、悪いとかいうことではありません。そういうものなのです。
また、内側の素材が布だと、外側の革よりも早く破れてしまって
そのために使えなくなってしまうことも多いですね。
オーソドキシーでは、
ほんとうに長く使う実用を第一に考え、
できるかぎりウラ地を革にします。
10年使うのなら、
その年齢の体力を考えると、軽い方がいいですし。
また、人には年台にふさわしい道具、というものがあります。
今の自分が、社会的にどんなものを持って、
どんな風に振る舞わなくてはなくてはならないか・・・
さらに10年後は?
持ち物ひとつで、その人となりを表すことができるなら、
これはすばらしいことです。
だからこそ、オーソドキシーでは
お客様に、オーダー品をお持ちいただく時の服装でご来店いただきます。
だからこそ、使うほど味が出て、新品の時よりもかっこよくなっていく革を、
特別レシピで作ってもらっています。
そうした目的でお作りしているオーダーメイド品は、
ご注文者ひとりひとりのためだけに、すべてが設定されています。
「オーソドキシーのすべてを、あなたひとりのために!」