2014.04.4
パターンオーダーメイドのお財布、修理編
「革製品て 一生ものですよね。」
という認識は、じつは正しいものではありません。
私はよく、
それはケース・バイ・ケースのことなんですよ、と申し上げます。
また、革には革だけの特徴がありますので、
それをご存じの上でお使いいただきたい、
ということも含め、この記事を書いています。
ある日、2年と少し前にお財布をお作りしたお客様から、
ご連絡をいただきました。
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大変ご無沙汰しております。
2011年7月頃に
カートだくさん2つ折り札入れを注文したものです。
今の夫へのプレゼントでしたが、
一番内側のカード入れにカードを入れすぎて革が伸びてしまい、
困っているといっています。
これを縮めてもらうことは可能かどうか???
メンテナンスの意味で一度見ていただきたいのですが、
お伺いしても大丈夫でしょうか?・・・
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ということでお直ししたのが、上のお写真の下のもの。
革の一番大きな特徴として「伸ばせば伸びる」があります。
それなので、どんどん中身を入れると
どんどん入りますが、どんどん革は伸びていって、
もう縮めることは、できなくなります。
そうすると、この度のご指摘のようなことが起こります。
一枚一枚のカード入れ一カ所に、何枚も入れることはできますが、
あとから、やっぱり1枚しか入れないことにしよう、
となった場合には、
何もしなくても、カードがスカッと飛び出てしまうのです。
それはもう、革の特徴と思ってあきらめてください。
逆に考えますと、
特徴を知ったうえでお付き合いいただきましたら、
革を使いこなしたことになります。
そして、同時にオイルメンテナンスをしたものが、右の方。
ちょっと油分が足りない感じでしたので、
たっぷりとオイルをお入れしました。
毎日人の手で扱う小物は、小さいサイズなので
比較的 手あぶらだけで油分が補われます。しかし、
人によって手の油分が多い人、少ない人がおりますので
ちょっと油分の少ない手かな~と思う人には、
天然成分のハンドクリームを、少し多めに手に付けてから
革をなでていただくことをお勧めしています。
これは、ぜひお試しくださいね!
最初にお書きした「一生もの」の革製品については、
ちょっと長くなりそうなので、
次回お書きします。お楽しみに!