2016.01.19
バッグや財布の製作場面をちょっとだけお見せしましょう。
今日はおおまかに、
製作現場の職人達が
どのようにご注文品を作りあげるかを
ご説明しようと思います。
いまだに、ご注文品を流れ作業で作っていると
勘違いしていらっしゃる方がたくさんいますが、
それでは、これほど精度の高いご注文品を
作ることは不可能です。
「ひとつのお品に、ひとりの職人」が
オーダーメイドには必須の仕事形態。
まずはじめに、ひとつのご注文品に対して
ご注文者とお会いしたデザイナーと
そのお品の担当職人が、
仕様書を見ながら打ち合わせをします。
仕様書は、当店独自の書き方。なので
他の人が見たらわからないことだらけですが、
ほとんどの情報は、ここから伝わります。
相談内容は、自然に具体的な内容になります。
例えば、全体のラインの雰囲気。
これはたとえ同じスケッチ画であったとしても
クライアントひとりひとりの
ファッションや雰囲気によって、少しずつ変えます。
それをご要望に合わせたサイズでお作りしますから、
デザイン的なつじつまが美しく合うように
細部もどんどん変えて行きます。
内装では
内ポケットを付ける位置(タテヨコ両方)や
大きさのゆとりの取り方も大切な要素。
これで使い勝手がまったく違います。
実際に試作することもたくさんあります。
中身が微妙な場合などは、必須の試作です。
もっともっと微妙な内容はたくさんありますが、
企業秘密もありますので、今日は
わかりやすい内容をご紹介しました。
オーダーメイドでもっとも大切な事は、
クライアントのご意向に共鳴すること。
当店のオーダーメイドは
「まずクライアントの意志ありき」。
職人が自分の好きなものを作るのではありません。
それで良いなら、何と楽な仕事でしょう。
それと同じく大切な事が、もうひとつあります。
「プロとして
クライアントを正しく導くこと」。
クライアントは、構造や仕様については
あくまでも素人です。それが前提です。
どうしてその希望が叶えられないのか、
理屈で説明することで
不可能なご希望であれば あきらめられますし、
代替え案が良いかどうかを
判断する材料が出てくれば、判断しやすくなります。
それには
相談時のクライアントへの共感と共鳴が
最高のご提案に繋がります。
最近のクライアントからいただくご感想は、
「こんなに楽しいものだと思いませんでした。」
というご感想。
オーダーメイドは、楽しく相談して、
快適な毎日をお楽しみいただける
最高のお買い物の仕方です。