革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2016.12.31

見本ありの二つ折り財布 オーダーメイド品

今までにずいぶんたくさんの財布を

作ってきたはずですが…

いまだに、こんなアプローチがあるんだ、

というお財布に出くわします。

 

今日のお財布は、36年間を通して

初めて見た財布。

 

完成品と見本

 

右がクライアントの持っていた見本ですが、

ちょうど

うちのジーヴズふたつの間に

札入れをくっつけたような形で、

とても変わったものです。

 

ダミー

 

毎回いろいろな方の財布を拝見して

すごいな、と思うのはカードの枚数。

せいぜい全部で10枚ほど入れるはずの

カード入れに、今回のクライアントは40枚

お入れになってました。

革は伸びますから最終的には入ってしまいます。

 

自立できる厚み

 

でも、初めはそんなではないことが

オーダーメイドにとって

難しいところ。

 

革は伸びるので、

クライアントひとりひとりに

「使っていって

自分の使い勝手に合わせてくれる

素材なんですよ。」

とご説明しなくてはなりません。

 

でもこれを知っていても

今までより大きくする方も

いらっしゃいますし、

そこは個々人の考え方次第。

 

ファスナーポケット部分

 

さて、今回このお財布には

最初から1カ所に20枚のカードを入れるよう

空間を作っています。

 

全部入れることで

サイズがちょうどよくなりますから、

こうして空のままをお見せすると

何だか大きすぎる財布に見えるかも

知れません。

 

背面より

 

表の左右両側についている

ジーヴズのような小物入れにも

カードをお入れになっていました。

そして、もちろん小銭も。

 

使いながら慣らしていかなくとも、

最初からご自分のお持ちのカード枚数に

合せてお作りしましたから、

きっとぴったりと入ることでしょう。

 

ホックで閉じる仕様

 

今回クライアントがお選びになった革は

当店特製牛革のルバル。

明るいお色ですと、中身も見えやすい。

 

柔らかい手触りは

今までお持ちの市販品とはまったく違う

気持ちのいい革質です。

 

カードがたくさん入れられます。

 

お届けしてから、ご質問をいただきました。

「汚れないように使うには

どうしたらいいでしょう?」

 

革のお色が経年変化で

濃くなっていくタイプで、

とにかく手で撫でることが大切です。

 

札入れ部

 

手で撫でていただくことで革が育ち、

ついたキズが治って

どんどんテリの出る革です。

そうなると、水じみもできにくくなります。

どうぞ長くお楽しみください。

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