2017.02.14
お品の製作方法や教室での教え方について
当店には
製作依頼のクライアントからだけでなく、
さまざまなリクエストが来ます。
先日いただいたのは
これからこういう仕事を始める人からで、
道具や設備、仕入れ先や
運営のコツを教えてください、というものでした。
その方はきちんとしていて、
こういうことはコンサルティングにあたる、と
認識してらっしゃいました。
それはさておき、
当店では教室を運営しています。
そしてそこでは
プロの使っている機器を使ってもらい、
プロの使う技を
ほとんどそのままお教えしています。
つまり、プロになれるレベルの知識を
お教えしています。
なぜいきなりそれが出来るか、と言うと
当店のすべての技術は合理的で、
習い始めの早期の段階から
自由な形で製作が可能になるからです。
それに加えて、個々人の製作物に対する
細かい助言も行っています。
ここまでお読みになって、
そんな貴重なノウハウを
いきなり教えちゃっていいの?
とお感じになる方もいらっしゃるでしょう。
おそらく、その道のプロの方なら
おわかりいただけると思いますが、
たとえば、当店のようなプロの技を会得するには
自分で毎日、会社で仕事をするように
長時間の実践をしなければ無理だから、です。
かりに、当店と同じ内容を目指すなら
製作技術の会得だけでも10年はかかるでしょう。
そしてその後も、その人の一生を
さまざまな技術の
ブラッシュアップに捧げることになります。
楽しむために製作すること、
また、気まぐれに
こだわりのワンアイテムを作ること、は
当店のプロに要求されることではありません。
当店のプロに、と限定するのには理由があります。
なぜなら、「プロの職人」の定義は
人によって違うからです。
最近の革製品製造会社では、流れ作業の人も
職人という呼称で呼んでますし。
ある職人は、どんなに時間を掛けても
自分が作れるものだけをきれいに作ることを
目標にしてますし、
ある人は、現在もつ自分の技術で満足し
それ以外の技術にはあまり関心ありませんし、
素材にあまり興味のない人もいます。
あるパーツにだけ特にこだわる人もいれば、
とにかく形になればいい、と
ちゃっちゃと作る人、などさまざまです。
デザイン性について
あまり気にかけない人も少なくありません。
要するに、製作物は
それを作る職人の志向性を表しています。
それだけ違いが出るのは、
職人たちに共通していることが
たったひとつしかないからです。
「手を動かして、作ることが好き」…
当店では、製作職人は製作しか担当しません。
ご相談をお受けする担当は、別の専任がいます。
また、製作に関する材料等の手配についても
豊富な経験を持つ専任者がいて、
すべて連携できるようにしています。
そしてこれが重要なのですが、どの担当者も、
製作工程と製作物の構造をすべて
相互に理解しています。
ここまでのプロが揃わないと、
ここまでの複雑な仕事は、可能になりません。
なぜなら、革製品というジャンルに入る
たくさんの種類のアイテムは、
ひとつひとつ
製作ノウハウが違うからです。
みなさんが当店で手にしてくださるお品は、
それぞれ専門のキャリアを持つ人が何人も、
それぞれのクライアント専任で動いた結果。
ワクワクするような
注文方法だと思いませんか?