2017.07.29
30年物のラティーゴボストンバッグ
先日お店をお訪ねくださったのは
30年以上前のクライアント。
「入っても良いでしょうか?」と
初めてのようにご来店くださいました。
ぱっと見ると、あら~~
当店の製品をお持ちくださっています。
「そ、それは…」とお声掛けしますと、
「あら、やっぱり
ご自分たちでお作りになったものは
すぐにわかるんですね。」とのお返事。
「もう30年以上前になると思います。
すごくこだわりがあって、
細かい指定をして
このバッグを作ってもらいました。」
それから30年以上
休ませては使い、使っては休ませて
ずっと使い続けてくださったとのこと。
どおりですばらしい革のテリです。
「お手入れ」とは、手を入れること
つまり、コンスタントに使い続けること。
それを忠実になさってくださると、
このように長い年月お持ちいただくことが
可能になります。
「とにかく持っている時には
撫でてましたね。
たまにオイルを入れることもありますが、
あまり頻繁にしてはいません。」
人間の手の脂が
革に吸収されて、どんどん表面が
変わって行きます。
この当店特製牛革だけの特長です。
拝見しましたら
まだまだ壊れずに使えそうな気配。
本日は、お嬢様を
ご一緒にお連れくださいました。
「娘が就職したものですから、
ちょうどここで名刺入れを作ってあげよう
と来店しました。
でも、このバッグに気づかなかったら
そのまま出て行ってしまったかも。」
こうして二代に渡ってお使いいただけるのは、
とても嬉しいことです。
30年前にはまだ、
お嬢様は存在もしていませんでした。
またお目にかかれるなんて
すばらしいことです。
ありがとうございます。