2017.11.18
お財布ショルダーバッグのフルオーダーメイド
「孫の面倒を見る時は
お財布や化粧品、ハンケチなど
とにかく必需品を
すべて身に付けたいんです…
そうなると、
スマホや車のキーを入れる場所、
それからお財布の機能を持つ場所、
化粧品を入れる場所、というように
3カ所の入れ場所が
欲しいんですよね。」
若々しいクライアントの口から
「孫の世話」という言葉が出ますと、
今のおばあちゃまは
若くてきれいだなあ、と感じます。
よく動き回るお孫さんのお世話を
する時は確かに、さあ、と
すぐ動けるようにしておかないと
大変なことでしょう。
「それでね、今までに
もうそれこそ
いくつも使ってみました。
洋裁をやるので
自分で作ろうかとも思いましたが、
やはりきちんとした革のバッグが
欲しくて。
そうすると、オーダーだな、って、
こちらへ伺いました。」
このクライアントは、ご相談時に
いくつかの
今までお使いになったバッグを
お持ちくださり、
それぞれを使った時の話を
お聞かせくださいました。
ですから、
どういうお好みで
どのように使いたいのかが
あっという間に理解できます。
好奇心の旺盛なクライアントで
ご自分のこともちゃんと分析なさるので、
ベースにするバッグは
すでに決まっていらっしゃいました。
すばらしいクライアントです。
ご相談の末、当初のご希望どおり
ファスナーで3つに仕切った
バッグの仕様になりました。
プラスアルファで、
ファスナーの色を変えて
アクセントになる前ポケットを
付けることに。
外側は、クライアントが
一番使いやすい色だという
ブラックに統一し、
ゴールドの金具を少しだけ配しました。
上品なゴールドの使い方なので、
黒色でも、華やかにお持ちいただけます。
小柄な方なので
バッグの大きさにもこだわりがあり、
中に入るものに合わせて
最小限にお作りしています。
このバッグには
元にした見本バッグがあるのですが、
それには、ファスナーのお部屋が
ふたつ付いているのみ。
製作してわかったのは、
みっつ重ねて部屋を作るには
ちょっと無理をしなくてはいけない、
ということ。
見本の市販品は、無理せず
セオリーどおりに作ってありました。
彼女が持っていた他のバッグは
小さいけれども重く、
ものを入れると、
身体の外側に傾いでしまうものも
ありました。
それは、見るからに
傾ぎそうなデザインでしたし、
重くなる理由もわかりましたが、
今回お作りしたバッグには
そういった不都合は全くありません。
このクライアントのように、
いくつかのタイプの市販品を使って
ご自分の理想を具体的にさせていく
方法もあります。
あまりお高くないもので試せば、
使ったことのないお品を
オーダーメイドして、
「あら、ちょっと違うみたい」と
いう風にはなりません。
私どもでは
クライアントのおっしゃるとおりに
お作りすることはできますが、
お作りする前に、
そのアイテムの使い勝手が
その方にばっちり合う、
とわからない場合には
ちょっとお考えいただきます。
だからこそ
あらゆる方面からの
コンサルティングを行うのです。
お店にお出でいただき
デザイナーの前に座っていただくだけで
良いのですが、
このクライアントのように
攻めの行動を取っていただくと、
オーダーメイドを
よりたくさん
お楽しみいただくことが出来ます。