2017.12.23
メンズクラッチバッグのフルオーダーメイド
ご紹介するメンズクラッチバッグは、
徹頭徹尾
クライアントがお考えになった
大きさとデザイン、仕様です。
以前にもお書きしましたが、
紙で実際に模型を作って
お持ち込みになるクライアントは
たまにお出でになります。
「こうして紙で作ってみると、
全体の大きさ感も
イメージもわかるんです。
僕は、中に入れるものが
はっきり決まっていますから、
どれくらいの大きさになるかという
感覚をつかむには
この方法はとても良いんです。」
今回のクライアントは、
やはりものを作るお仕事なので、
いざ製作するにあたり、
いったいどういう内容が
難しいのか、問題になるのかも、
ご理解いただいていました。
「ここをこうしていただきたいですが、
どうなんでしょうか?
良さそうですか?」
やり取りが続きます。
紙で製作したものと
革でお作りしたものの
一番の違いは、質量の感覚です。
薄い紙とある程度厚い革とでは、
ほんの少し大きさが違うだけでも
けっこう大きくなったように
感じる方も多いのではと思います。
「おお、こうですね!
思ったよりやや大きく感じますね。」
今回、実際にお作りしたサイズは、
下のお写真のとおり、
左側の紙の模型の「内寸」を
忠実に再現しました。
また、模型では
鞄の入り口が狭く感じたので、
マチ上部を
ナチュラルな幅に変えています。
この二点が模型と違うところです。
また革ですと、
少し丸い感じになりますから、
カクカクした紙に比べますと
余計大きく感じたかもしれませんね。
こうした模型を使うと、
出来上がりのスケール感が
わかりづらい場合、
平面的な図面や見取り図よりもずっと
感覚はつかみやすくなります。
「実は三つ作ったんですよ、
この模型。」最後に
楽しそうに教えてくださった
クライアント。
そうです。楽しくて、しかも
自分の欲しいものの感じが掴める
「図工」とでも呼びたい作業。
方眼紙もなにやらそれっぽいです。
ありがとうございました。