革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2018.01.28

バタフライ式ペンホルダーのメモ帳カバー

変わったデザインの

メモ帳製作依頼をお受けしました。

 

現在お使いのメモ帳を

アレンジしたいというご依頼です。

 

スケッチ画を

お送りくださったのですが、

どちらが上下でお使いになるのか

ちょっとよくわからない内容でした。

それで、スケッチ画のとおり

素直にお作りしたお品です。

 

グレーの革のメモ帳カバー

 

メモ帳を開け閉めするには、

上下に付けたバタフライペン挿しを

使うようです。

これがまた細いペンで…

 

余談ですが、

小さなパーツほど

綺麗に作るのは難しいんですよ。

 

この「バタフライペン挿し」手帳は

有名ブランド品で有名になったのですが、

元型のペンループは3本、

で考えられていました。

 

2つの留めのループ

 

暫くして、いろいろなメーカーが

2本で留める方法を始めたのですが、

オーダーメイドをお受けしているからこそ

知っている、おもしろいお話があります。

今日はそれをお話しましょう。

 

元祖の、

ペン挿し3本で留められている手帳を

初めて見た時、

おお、すごいこと考えるなあ、

と思ったものです。

 

そのうち

それを使ったクライアントから、

「3本のループにペンを通すのは

とても面倒なんです、

2本にして作っていただけませんか。」

というご依頼があり、

2本タイプをオーダーでお作りしました。

 

カバーを開いたところ

 

試作段階でわかったことは、

2本のペン挿しだけで

ホールドしようと思うと、

手帳が開こうとする力が働き、

ペンが斜めにゆがむことになる

ということ。

 

ペンホルダーを3本にしている

オリジナルの考え方には

やはり、大きな意味があったのです。

 

それでも、最初のクライアントは

「時間が経ったら落ち着くかも…」

と、試作の報告をお聞きになっても

2本でホールドする方針を

貫きました。

とても胆の据わった方です!

こうしたベンチャー志向の方は

ほんとにありがたいです。

 

裏地は焦げ茶の革素材

 

さてお渡ししてから数か月…

このクライアントは、

「手帳が落ち着いてきたら

ペンがまっすぐ挿さるように

なりました。

大丈夫ですよ、これなら!」

と、経過を教えてくださいました。

ありがたいことです。

 

でもこれは

人によってはダメも出そうなので、

当店でご注文のご相談になると、

このお話をしてから

ご指示を仰ぎます。

 

当店でフルオーダーをしてくださる

クライアントのみなさまには、

こうした先人クライアントの

すばらしいご協力が

たくさん反映されているのです!

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