革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2018.03.24

仏像を入れるためのケース 73N

いろいろなご依頼がありますが、

今回いただいたものは

「大切な仏像を入れて

持ち運びできるケースを

作っていただきたいのです。」

 

その仏像を拝見しますと、

全体が直径8センチほどの

今川焼のような形をしていて

フタをカパっと開けてみると

その中に細かい細工がしてあります。

それはそれは見事なもの。

 

仏像の携帯用ケース

 

現物をお預かりすることが

出来ないのですが、

「なるべく中身が動かないように。」

というご希望を満たすべく、

さまざまな技を駆使する必要があります。

 

ケースの厚み

 

ファスナー式になりましたので、

中味を傷つけないように

ファスナー内側にカバーを付けることに。

これは、当店定番の

腕時計ケースで使っている方法です。

少しでも中身を傷つけないよう、

ファスナーの歯はナイロン製です。

 

また、内側の素材には

柔らかいスエードを使っています。

 

ポケットの中でこれを手に握ったら、

当たりが柔らかく手触りが良くて

ずっと持っていたい気持ちになる

革のケースになりました。

 

ファスナーで開閉

 

何かを入れるケースをお作りする時は

中味をお預かりできるのが一番ですが、

もしお預かりできなくても、

さまざまな方法を使って

何とかお作りしています。

 

出来上がったものをご覧いただくと

何だか簡単に出来上がったように

すんなりと見えますが、

きっちりとお作りすることが

どれだけ大変であったか…

 

裏地は柔らかな革

 

こうして今日もまた、当店では

世界中でたった一点しか存在しない

フルオーダーメイド品を

お作りしています。

 

難しいお題をいただくことで

日一日 研ぎ澄まされていく技術は、

まさにクライアントとの

二人三脚から得ることのできる

貴重な宝。

ありがとうございました。

関連記事

  • ネイビーのゾウ革ファスナー長財布の使用1年後

    ネイビーのゾウ革ファスナー長財布の使用1年後

  • グリーンとピンクのショルダーバッグ 85

  • 長年お使いのブリーフケース

    メンズブリーフケースのファスナー修理

同様のアイテムを見る: