革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2019.01.3

200万円のお札が入る黄色い長財布 86

「お世話になっている方への

プレゼントで、お財布を

作っていただきたいです。

 

お札が200万円入って、

カードもたくさん入ってほしいですね。」

なんとすばらしいプレゼントでしょう!

 

 

お色は黄色が良いのだそうです。

黄色ですと、近ごろ

姫路で定番で作られるようになった

きれいなタンニン鞣しがあります。

 

カード入れは、片側に8枚づつで径16枚。

小銭も入るファスナー部分もあります。

中身を全部入れると

かなり厚い長財布になることでしょう。

 

 

こんな時、少しでも

財布本体の厚みを薄くするためには、

できる限りの努力をします。

 

カードの入れ方もしかり。

入り口をスリットにしてありますが、

こうすることで

革を重ねるよりも薄くなります。

 

縦入れカード入れは

カードの重なりが多いですから、

一長一短はありますが…

 

 

革製品を軽くする、

薄く柔らかく作る、という時には

やはりできる限りの努力をします。

 

それがひとつのパーツで

1gだけ軽くなるだけであっても、

それを積み重ねていき、10gにします。

いかに微妙な作業か、

ご想像いただけると思います。

 

 

だいぶ前に

おもしろいことを発見しました。

 

見た目の違う革製品ふたつの重さを

手に持って比べる場合、

・大きさと重さとのバランス

・形のバランス

・見た目からみた重さ感覚

の三つの要素が絡むことによって、

 

人は、単純に数字として軽い方を

そのまま軽いと感じるわけではない

ということ。

 

 

もうひとつの鞄に比べて

ほんの10g重い鞄のことを

「すごく重い。」

と感じる方もおいでです。

 

重さを実際以上に感じてしまう

大きさの分岐点というのがあって、

詳しく調べてはいませんが

大体感覚でわかるようにもなりました。

 

誰もが、目から入る情報によって、

手が感じる感覚を

驚くほど左右されてしまいます。

 

 

そんな感覚も使って、

どうすれば軽く感じてくれるのか?

というところまで

最近では、考え方を進めています。

 

実際にそれほど軽くなくても、

脳が軽いと感じてくれることが大切!

おもしろいことです。

 

 

当店は、そういう内容まで考えて

みなさまのご注文品をお作りしています。

 

このクライアントからは

「お贈りするときに

革の袋に入れて欲しい。」という

ご要望をいただき、

たまたまあった豚革で

お作りしました。

 

こういうのもきっと、

贈られた人の脳には

大きな喜びとなって

響いてくれることでしょう。

ありがとうございました。

 

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