革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2019.05.14

出張用のショルダーバッグ 88

「これがとっても使いやすいんですよ。」

クライアントがお見せくださったのは、

柔らかくて軽くて

よく使いこなされた

布製のショルダーバッグ。

 

 

あまりに柔らかいので、中身が

ごちゃごちゃになってしまいませんか

とお尋ねしましたが、

「この柔らかさが良いんです。」

ということで、

同じような柔らかさを保って

お作りすることになりました。

 

 

柔らかいと言っても

さすがにルバルは革ですから、

布よりも芯がしっかりしています。

 

そして手触りも良いので、

出来上がった鞄を見て

クライアントは

とても喜んでくださいました。

 

 

布と革の素材としての違いは、

やはりこの

芯があるかないか、に尽きると思います。

 

芯のある柔らかさだと、

柔らかくなりすぎないことから

使い勝手もよく、

快適な手触りを得ることが出来ます。

 

 

内側を細工する素材も吟味してますから、

外側の芯のある革と

内側のナイロン素材とで、

柔らかすぎてしまうことを

避けることが出来ます。

 

 

一口にナイロン素材と申しましても

さまざまな厚み、

糸の番手や糸の織り具合があり、

それによって強度はかなり違います。

 

当店が使っているナイロン素材は、

これ一枚でバッグを作って

売っているメーカーがあるくらいの

丈夫な素材。

 

だから張りもあって

長くお使いいただけるのです。

 

 

しかし、工業素材でも

恐ろしいことがあります。

 

昔使っていた布の表面コーティング素材は、

15年ほど前

急に素材の質が落ちてしまいました。

値段は上がったのに、

ある時

今まで10年は保っていたものが

4~5年で破れてしまうようになり、

必死になって探した覚えがあります。

 

 

素材ひとつ探すにしても、

長い月日かけて

使いながら答えを出し、

ひとつの素材に定めています。

 

当店で使っている素材はどれも、

そうした長い月日かけて

探した、特別なものばかり。

 

当店のお品の快適さは、

まずはそのような素材選びから

始まっています。

 

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