革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2019.04.28

ぴったりサイズの手帳カバー

クライアントご本人がおいでくださる前に

お訪ねくださったのは、秘書の方。

「まず先に、社長の好みをお話したくて…」

お話を伺った後

クライアントとお目にかかることになりました。

 

こうしたお気遣いは、

お時間のない当の社長にとっても、また

短時間で質問を切り上げなくてはならない

私どもにとっても、

ひじょうにありがたいことです。

できる秘書ってありがたいですね。

 

 

それで、どんなこだわりがあるか、

これからご注文いただく手帳についての

エピソードをいただきました。

 

「手帳には栞ヒモが付いているのですが、

そのヒモ先の編みがバラバラになるのが

お嫌で、毎年ご自分できっちりと

ヒモ先に細工してらっしゃるんですよ(笑)」

明るく、社長のこだわりをお話しくださいます。

 

このエピソードのあと

ご本人にお目にかかりましたら、

特にオタクなご様子でもなく

秘書の方同様、明るく感じの良い社長さんです。

自由な社風が偲ばれる、すてきな方々です。

 

 

手帳の栞を拝見しますと、

ああ、これはバラけてきたら嫌なタイプ…

という 平べったい編みヒモでした。

 

そしてそのヒモ先を拝見しましたら、

仰天の見事な作業跡!

 

こんな風にきれいに処理されたヒモ先は

初めて拝見し、こんな会話になりました。

「これは…見事ですね、

お時間かかるでしょう?

色的にも感じよく仕上がってますし、

器用でいらっしゃいますね。」

 

「いやあ、これ

けっこう大変なんですけどね、

今まで誰にも褒めてもらったことがなくて…

みんな私のこと、変なことする社長だって

言ってるみたいですよ(笑)」

 

一年に一篇やる作業としては、

さあ、新しい一年だぞ、と感じられるに

ちょうどよいくらいの、

心引き締まる、集中力のいる作業と思います。

 

「とにかく、いま使っているこのカバーは

ビニールで手触りが悪くってね、

いよいよ厭になって来ました。

やっぱり革が良いですよ。」

五感がデリケートな方とお見受けしました。

 

 

その他 聞き取りを進めますとどうやら

書くことに特化させること、

そしてカバーのゆとりは最小限にすると、

喜んでいただけそうです。

 

そこで、見返しの幅を広くし

サイズをタイトにお作りしました。

 

けっこうぎりぎりを狙ったので

お渡しするときにはドキドキしましたが、

計算通りぴったりと収まり、

明るい笑顔をいただくことができました。

 

社長としての

いろいろなお話もお聞きしました。

楽しく、勉強になることばかりです。

ありがとうございました。

またお目にかかる日を楽しみにしております。

 

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