2019.09.9
シンガポールからのご注文、クロコダイルの革ベルト 94
中国系の秘書の方からご連絡があり、
シンガポール人のクライアントに
クロコダイルベルトをお作りしました。
「以前はH社でオーダーできたベルトが、
最近では発注できなくなりました。
バックルに合わせて、
クロコダイルのベルトを
作ってくれませんか?」
革製品オーダーメイドの本場である
ヨーロッパの老舗店でもほとんどが
最近ではオーダーメイドを
受け付けてくれなくなり、
ブランドによっては
それがかなり長い期間に渡っています。
どのブランドも効率を目指し、
新しい注文品のひとつひとつを
きちんとできる職人を、
育てることが出来なくなっています。
各ブランドの数少ないベテラン職人は、
毎季ごとの新作を
試作から本製品までに仕上げることで、
手一杯になっているのかもしれません。
それほど、毎シーズン
ショーウィンドウに飾られている
バッグたちは、
デザイン的に洗練され、
難しいテクニックを使われています。
クロコダイルやリザードなどの材料が
入手困難なだけでなく、
レベルの高いお品を
きちんと作れる職人、も
製作ブランド側にとっては
入手困難なものとなっています。
もちろんどこも
自分のところで育てるのですが、
今の時代 特に
それが難しいことになっています。
左が見本になったベルトで、
右が当店でお作りした
ダークブラウンのクロコダイルベルト。
厚みもきちんと計ってありますので
きれいにバックルに収まります。
今頃はクライアントのパンツベルトに
おとなしく
収まっていることでしょう。
一枚のクロコダイルから
たった一本しか取ることのできない
希少な一枚革のベルトは
ほんとにゴージャスで、
革に無駄なく、きちんと作ると、
上のお写真のように
同じような
大きさのクロコダイルを使うことになり
同じような斑柄の並びになります。
おもしろいですね!