革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2019.12.9

仕事資料を持ち運ぶ、バインダー式バッグ 811

このバインダー式バッグができるまで

いったいどれくらいの時間が

かかったことでしょう…

 

クライアントにご納得いただけるよう

相談に相談を重ね、

ダミーバッグを2個お作りし、

ふたつとも一定期間使っていただいてから

どういう全体像にするかを

決めていただきました。

 

 

こうしたオーダーの進め方は、

当店ではかなり特殊です。

 

普段はまず

30分ほどでお見積もりをお出しし、

そこからご注文へ進んでいただける場合

細かい打ち合わせに入っていきます。

 

余談ですが、

そういうご相談方法なので、

お見積もりを知りたい方は

メールやご来店で

ご自分の欲しいものをご説明ください。

 

 

話を戻しますと

今回のクライアントは、

まずお持ちになる中身が

いろいろな絡みではっきりせず、

何をどう持つか、が出るまでも

お時間がかかった次第です。

 

これは、お仕事で使う資料を

一括してお持ちになるためのバッグです。

 

最初は、それぞれの持ち物を入れる

ポケット等もたくさんある予定でした。

 

 

当初の案では

PCと資料を左右に入れ込み、

かなり大きく、重くなる予定でした。

 

それを片手で持ったまま

お客様に説明する、ということでしたので、

すぐにデザイナーは反対しました。

 

身体に負担のかかるものや

手順のまとまらない使い方に対しては、

とくに一家言のあるデザイナーです。

 

 

それでも

「でも、それだけ持たないと

仕事にならないんです。

これでもずっと減らしています。」

というお返事でしたので、

 

「それでは

まずダミーをお作りしますから、

それを使ってみて、

ほんとうにご自分が

使えるかどうかを試してください。」

というご提案をしました。

 

こうした場合、

当初のご希望も考慮しながら、

使っていただくための

簡略ダミー製作の費用も含めた

お見積もりをお出しします。

 

 

そうすることによって、

それが使い勝手の悪いものであると

わかった場合には、

 

本製作の前に

変更することが出来るからです。

 

私たちは ご希望があれば、

理屈に合っている形である限り

どんな形でも完ぺきにお作りします。

 

しかし、そうしてお作りしたものが

クライアントの使い勝手に合わない、

という事故が、いつでも起き得ると

思っています。

 

それは、

どこにもないものを

お作りするオーダーメイドだから。

 

 

だからこそ私たちは、

「相談」こそを最重視します。

 

「何を目的に

ご相談においでになったか」

 

ひとりで考えていると

どんどん迷路にはまり込みます。

そんな時はどうぞ頼ってください。

 

今回のクライアントは、

こちらのコンサルティングに対して

辛抱強く、熱心に

ご自分の欲しいものを

最後まで追求してくださいました。

 

その結果が、このシンプルさ。

 

でも実は、シンプルに見えて

場によって持ち物を変えられる

驚くべきギミックが施されています。

説明するとややこしくなるので、

そこは割愛させていただきます。

 

伴走していて、

違う世界の工夫も取り入れてくださり、

楽しく勉強になる

大変な一件となりました。

ありがとうございました。

 

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