革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.07.18

ハイブランドでバッグを買う、ということ

今日はコーヒーブレイク。

みなさまから

コンスタントにいただく内容のご相談について

お話ししたいと思います。

 

それは、ハイブランドでの買い物品について。

既製品で、20~40万円ほどの価格の

ハイブランドのバッグをお買い求めの方から

たびたびいただくご相談内容について、です。

 

高額だから、という意味ではなく

ハイブランドのお品であるにも関わらず、

修理に持って行ったり、

汚くなった時

クリーニングをお願いする人は

どうやら少ないのでは、と感じています。

 

ハイブランドは、

何をもって「ハイブランド」とするか。

それは、品質に責任を持っていること、です。

 

よくみなさまから

「ブランド品ってどうして革じゃないのに

革よりも高いお値段だったりするんですか?」

と質問されることがあります。

 

その時デザイナーはいつもこう言っています。

「あの素材を作るのに、

どれだけの開発費がかかっていると思いますか?

そして、市販品よりずっと丈夫なあの素材を

どれだけのメーカーが作れると思いますか?」

 

そうです、

加工の難しい生ものの革でなくても、

0.1%でも混合レシピ内容が違うと

まったく違う品質になる化学素材を

満足なものに仕上げるには、

革と同じように

とんでもない手間暇がかかります。

 

その素材を一定品質で出し続けることも

案外大変なことです。

ましてや軽量化を図りつつ

ある程度の丈夫さを保つとなったら…

 

デザイナーはこの店で、何十年も

革で同様の内容を行ってきているので、

それがどれだけ大変なのか、よく知っています。

この店では、

自分たちの革の使用後がどうなるかを

何十年もかけて追い、

品質管理をしています。

 

ハイブランドもそういったことをしつつ、

縫製の確かな工場を探して、

世界に向けて大量生産をしているのです。

 

また彼らは、金具も新規にデザインして、

高品質な金具を作っています。

これはとても羨ましいことです。

資本力なくしては不可能なことです。

 

そういった開発費を除けば

高価すぎるきらいもあるのかもしれませんが、

立地の良いリッチな店舗と

たくさんの店員を確保し、

季節ごとに彼らのショーウィンドウを

アーティスティックに飾るには、

必要な価格です。

 

それだけでなく彼らは、

世界レベルでの大量生産ができるから、

修理に対する用意も万端にできます。

 

もちろん自分たちの素材について

熟知していますから、

持ち手やファスナーの引手など

トラブルのありそうなパーツも

持っていますし、

クリーニングの仕方にも万全を期しています。

だからこそ、きちんとした修理ができる。

 

ハイブランドでお求めになった方はぜひ、

トラブルがあったらすぐ

買ったブランドにご相談ください。

それが一番の早道で、変にこじらさず、

気に入ったものを長く持つことができます。

 

みなさまがお持ちの製品が持つ、

このような「見えない価値」を

正しく発揮していただければ、と願います。

 

当店でお作りするオーダー品も、

ハイブランドと同じサポートをしています。

何かあったら、ご相談ください。

 

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