革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.06.24

2020年の大作、ねこポケットのトートバッグ 202

毎年一点ずつ

身の回りで必要なものを

ご注文くださるクライアント。

 

今回は

今までお作りしたバッグとは

また違うサイズでのご注文です。

 

 

そして、お写真からわかる通り

気持ちが緩むような猫のパッチを付けた

外ポケットをお付けしました。

 

毎回毎回このクライアントは

ご自分で絵を描いてくださり、

欲しい形の表現をしてくださいます。

だからイメージが

どんどん伝わってきます。

 

 

そこから仕様に関係ないところで、

当店がご提案をしていきます。

猫のパッチワークの作り方が、それ!

 

最初に描いていただいた絵だと

単なるパッチワークでしたが、

動きがある方がより楽しいので、

ポケットの上に猫の手をのせて

立体的になるよう、配しました。

 

 

こういった意匠のことでは

ご注文者に確認を取ってから

お進めします。

 

今回このポケットは使わない

と伺っていましたので、ご依頼通り

単なるパッチワークにしようと

思っていたのですが、

より遊びのあるご提案をしました。

 

それは、「持っている時

表情を緩ませるものが欲しい。」

とおっしゃったからです。

お聞き入れてくださって、

ありがとうございます。

 

 

革は、ダークグリーンを

ご希望いただいたため、

ゴート(山羊)をお薦めしました。

 

小さな革見本でお見せしましたら、

「この色です!」というお返事だったので

この革に決定しました。

 

欲しい革のお色が、もし牛革になければ

このように他の素材でも

お探しすることができますので、

とりあえずは何でもリクエストください。

 

 

シンプルなバッグに見えますが、

今回のこのバッグには

見た目から想像できないような

ポケットが、たくさん付いています。

 

それはまず、

後ろ外面にお付けした

本体と同じ大きさのあるポケットと、

 

正面の持ち手付け根の間にお付けした

定期入れ用の浅めのポケット。

 

 

残念なことに

写真を撮る者がそれを知らずに撮ったため

その2枚のお写真はありませんが、

 

かなり凝った作りのポケットを

ふたつもお付けしたにもかかわらず、

外目からはシンプルに見えるうえ、

軽くお作りしています。

 

また、持ち手の付け根につけた

Dカンは、クライアントが

使うことがあるためにお付けしましたが、

 

こういった機能を、

すっきりと見えるように

デザインしてお付けすることにも、

センスと技術が要ります。

正直これは、大変でした。

 

結果的には

当初の予定と違うものになりましたが、

すっきりと、

無駄のないデザインになったと思います。

 

こういうことが

本来の「デザインが使われる場」で、

「デザインの意味」となります。

 

 

また、こういった

凝った仕様のバッグに対して、

中が見えないように

ファスナーをお付けするのも、

簡単そうに見えて、大変な技術です。

 

どんなご注文者が

どんなリクエストをお出しになるのか…

毎回わからないことに対して

お応えするには、

たくさんの経験と

それに見合う製作技術が必要です。

 

 

このバッグは、内ポケットにも

技術が満載されています。

 

どのポケットにも

入れるものがすべて決まっているので、

どれくらいのゆとりがあれば

使いやすいのか、

などもすべて考えたうえで

お作りしています。

 

もちろん、どんなレイアウトにするかも

たいていお任せされます。

これは、相談時に

パッと案をお出しして、図を描き、

了解をいただきます。

 

当店なら、相談時間も短く済みますので、

話が早く進んで、疲れません。

 

 

こういう感覚的な内容のご指定では、

毎回考えながら製作を進めています。

 

遠方のクライアントなので

ご注文時以外

お目にかかることはありませんが、

お届けして喜んでいただけるのが

嬉しいことです。

 

今回はコロナ騒動で

大変な時期でしたから、

いつも以上に喜んでいただけました。

ありがとうございました。

 

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