革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.08.26

超大作「3部屋の大きなブリーフケース」ツーウェイ 202

当店のコンサルティングは綿密です。

まず最初にご希望を伺い

(場合によってはかなり細かい部分まで)、

それが製作可能かどうかをお返事できるよう、

その場でリアルに検討します。

 

その検討時

「これをどのように解決するか

いくつか考えられるけれど、

どれがベストか今はわからない。」

という内容も多々ありますし、

 

この過程を踏まないと、

極端な話、絵で描けても

物理的に製作できない形、も出てきます。

 

メールでは、出だしをすり合わせるために

欲しいものの形を

簡単な図にしていただいたり、

近いもののURLをいただいてから

ご相談が始まります。

 

 

その、可能かどうかを検討する際には

ざっとしたお見積もりもお出しします。

 

ここまでが既にすごく難しいですが

(まるでひとつのお品を作ったかのようです)、

外からは簡単そうに見えます(笑)。

 

さらにご注文にお進みいただくのであれば、

より詳しい聞き取りをして

問題点を挙げ、細部まで決定していただく、

という進め方をしています。

 

私どもはプロですから、

鞄であってもたいてい

2時間以内のご相談で済むのですが、

今回は、クライアントご自身も

決めかねてらっしゃった部分もあり、

2時間を2回+数回のメールで行われました。

 

 

上のお写真の左側の雑誌はA4サイズ。

いかにこの鞄が大きいか、

お分かりいただけることと思います。

 

クライアントは立派な体格の方なので、

この大きさをお持ちになっても、

普通サイズの鞄を持っている感じです。

 

「どこにも売ってないサイズの鞄」

というご注文も、

最近ではよくあるかもしれません。

 

 

手持ちで持ったり

肩掛けで持ったりするツーウェイですが、

上のお写真でご覧いただけますように

 

手持ちの時邪魔にならないよう、

ショルダー紐の収納を

リクエストいただきました。

 

この収納方法もいくつか考えられますが、

お写真のものは、ご希望の場所に、

できるだけじゃまにならないよう

また、できるだけ簡単に収納できるよう

いくつかを試した結果です。

 

ごくまれに、

アタマで考えた使い勝手と

リアルに手で扱う使い勝手とが違う

ケースがありますが、

今回のこの部分が、まさにそれ。

 

 

基本的にこの鞄は3部屋に分けています。

そして外には大きなポケットがひとつ、と

どこに何を入れたか、ぱっとわかるタイプ。

 

クライアントは、それぞれの部屋に

何を入れるのかが決まってらっしゃるので、

外ポケット内にも内ポケットを付け、

どこに何を入れたか

ひと目でわかるようにしています。

 

 

持ち物には小物が多いため、

それぞれの部屋に入れるモノに対して

必要な小物がすべて収まるよう、

細かく仕分けしています。

 

ポケットのレイアウトと付け方は

すべて、

その小物に見合ったようにしました。

 

特に今回の場合、

ほんとにこの数のポケットができるか?

と当初思われたほど、

ぎりぎりたくさんの小物を入れるため、

さまざまな工夫を凝らしています。

 

 

こちらのクライアントはまず最初に、

「こういうサイズの、

こういう鞄は製作可能ですか?」

とお尋ねにいらっしゃいました。

ご予約時にその旨お書きくださったので、

スムーズにご相談が進みました。

ありがとうございます。

 

そして、製作可能なら見積もりも欲しい、

ということが初回のご相談でした。

 

その後、スケッチ画をお渡しして

ご検討いただき、

2回目に細かい点を詰めて行きました。

 

 

毎日どんどん使う、ということから

型押し革をお勧めし、

製作方法は外縫いをお勧めしました。

 

「バンバン使うこと」を重要視し、

私どもの説明から

もっとも道具として丈夫なものを

お選びくださったのです。

 

外縫いのファスナータイプは、

普通にお作りすると、根本的に

使いにくいものになることが多いですが、

 

それを使いやすくお作りすると、

自重も軽く、壊れるところのない

外縫いならではの長持ち品になります。

 

こちらの鞄を

クライアントが初めて持った時の感想は、

「すごく軽い!」。

 

 

大雑把にご説明しますと、

内縫いは擦れに弱い形状ですから

使い方によって保ちにばらつきがありますが、

 

外縫いであれば、擦れても擦れても

切れることがありませんから、

20年以上お持ちいただく人も

稀ではありません。

 

今回はさらに、

雨から革を護るワックスもかけています。

 

この白いワックスは、

必要分が革に入っていき、

不必要な分は取れて、革本来の色が

はっきりと出るようになります。

 

 

このようなデザインで軽量な外縫い鞄は、

仕事できちんとした装いと格を必要とする

自営の方やオーナーの方、または

会社の顔となるエグゼクティブの方々に

特にお勧めです。

 

自分の職業では、どんな鞄を持てばよいか?

 

服装がさらにカジュアル化している中で、

迷ってしまう方もいらっしゃると思います。

 

見た目がきちんとしていること、

この軽さ、

ひと目見て何がどこにあるかわかる鞄は、

対面する人を安心させ、

あなたの生活を楽にしてくれます。

 

空の内ポケットを見るだけで

忘れ物にも気づきますから、

重要なことにだけ集中することができる、

最高の道具ではないでしょうか。

 

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