
2025.04.3
史上初の大きさ、特大ダレスバッグ 50202
ひとつだけでも大きいと感じるバッグを、
ふたつお持ちになるというクライアント。
お仕事は不動産業だそうです。
「ふたつ持つのは大変なので、
すべてが収まる大きなダレスバッグが
欲しいと思います。
職場でダレスバッグを持っている人も多く、
鞄の口が大きく開くので
使いやすいと感じました。」
まだお若い方です。
上のお写真を見る限りでは
大きさがわからないと思いますが、
ダレス金具は特注品で、金型から作りました。
ヨコ幅52センチで
A4ファイルがタテに2列入りますから、
高さ36センチのバッグです。
これだけでも驚きのサイズですが、
バッグの厚みは30センチあります。
特別サイズのダレス金具は、
昔なら職人さんが
サイズに合わせて微妙な曲げを行い、
金型を作らず
手仕事で仕上げていた金具です。
時代の変化はこんなところにも出ています。
手仕事では、熟練して
「手加減」を会得しなくてはなりませんが、
金型で作るのであれば、誰でも
図面に従って器械的に作ることができます。
そうすることで、金具の出来に
個人差や経験は関係なくなりますから、
それはそれでよい方法と思います。
ただ、たった1本のために
金属の金型を作るとなると、その金型は
いずれゴミになってしまうことが
「気になる」とデザイナーは言います。
「それと、人間の器用さは
どんどん無くなって行きそうね。」
大きさも普通ではありませんが
さらに特注感の出る内容があります。
それは仕切りです。
3部屋に分けて、それぞれ
入れたいものを入れることになっていますが、
シンメトリーの部屋ではないことと
ちょっとしたギミックを施す必要があることとで、
のちのち多少の歪みが出ることを避けられません。
こういうところは
気にならない方と気になる方とに分かれる
微妙なポイントですから、お渡し時にご説明します。
これほどのお品になりますと、底鋲の付け方も
中身に合わせて付けますから、
それに呼応できるよう
マチパーツの作り方も変則的にしています。
私たちにはこれまで
変則的なダレスバッグを
たくさん作ってきた経験がありますから、
どういう要素で歪むか、
どういう部分に力がかかるか、など
普通の鞄づくりだけでは
知ることのできない知見があります。
そこが、どこにも無いものをお作りする
私たちの強みです。
これだけの大きさでも、鞄の重さは3,580g。
中身はおそらく、
全部入ると10キロ近くになると思います。
それでもこの自重の鞄で保つのは、
内側も革、開け口が金具のバッグだからです。
当然のことですが
要所要所に補強も施しています。
これだけたくさんのモノが入る鞄ですと、
小物をサッと取り出せることが
かなり重要になってきます。
そこで、スマホや名刺入れサイズのものには
個々のポケットをご希望いただきました。
「出張も多いので、そういう時
ひとつの鞄ですべてをカバーできると
移動も楽になりますから、
オーダーしてほんとに良かった。」
こちらこそありがとうございます。
うまく役に立ってくれることを願っています。
すべてのモノを入れた状態で持ってみますと、
女性が持つのはほとんど無理です。
体格の良いこのクライアントでしたら
大丈夫と思います。
使った革はハイブランドの革。
雨に当たると白っぽくなることがある様ですから、
雨用のスプレーを2本差し上げました。
うまく使っていただき、
お身体の負担が少しでも減ることを
祈っております。
すばらしいご注文をありがとうございました。