実際のオーダー例
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貴方のオーダーのヒントになさってください。
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稀有なクロコダイル革、ポロサス藍染とナイルヌメ
ご依頼に応じてお入れしました。
その購入時、生涯で
初めてお目にかかった驚きの革を
ご紹介します。
それが下のお写真の2枚。
どちらも経年変化する革たちです。
右は、珍しく入荷した
エルメス社のクラストレザーから
ほとんど傷のない革を選んで
藍染めしたポロサスのクロコダイル。
4枚しかできませんでした。
ここまできれいな革は
滅多にありませんし、
斑柄もとてもきれいです。
クラストレザーの段階で
入荷するのも、極めて稀です。
左は、ナイルクロコで、
なんとヌメ革です。
タンニン鞣しで、ヌメ仕上げ。
こんなクロコ革も初めて見ました。
こうして藍染めとヌメを並べますと、
それぞれの個性がはっきりします。
藍染めは、一回行う染めだけでは
薄い青にしかなりませんから、
濃くしようと思ったら
何回か染めなくてはなりません。
でも、やみくもに何回も染めればいい
というわけではありません。
ポロサスのクラスト(染色前の革)は
クロム鞣しですから、
ある回数以上の染めを重ねると、
硬くなってしまいます。
ですからそのあたりの様子を見ながら
進めていかなくてはなりません。
*オーダーできるサイズは小物~
小さめのクラッチバッグくらい。
今ならバッグを作れる枚数あり。
お写真ではうまく色が出せませんが、
さわやかできれいな藍の色です。
藍染めが難しいのは、回数だけでなく
一回一回の染めの時間。
うかうかしていて染め時間が
少しでも長くなると、せっかくの革が
台無しになってしまいます。
クラストからの藍染めの革の
他に代えがたい特長は、使っていくと
色濃く変わっていくことです。
当店オリジナルレザーと同じく
手でなでていくだけで、
それぞれの革が持つ革質に応じて
藍色が濃くなっていきますから、
育っていくのを楽しんでいただく革。
その点からも世界でたった一つの、
自分だけの革製品となります。
*手帳カバーや財布など小物ができる。
ヌメ仕上げのクロコダイルは、
斑柄の凹凸が特にクリアできれい。
そして上のお写真は、色染めの入らない
うつくしいヌメのクロコダイルです。
クロコダイルで
ヌメ革を作ろうとしましたら、
小さいサイズの革ですから、
300枚ほどのクラストを揃えないと
制作できない、という
革の制作会社からすると
めっぽう気合が必要ですし
保管に対する覚悟と
繊細な注意も必要な革です。
時間をかけてキズの少ない革を集め、
高品質のヌメ革を作る…
色代わりもありませうから
きれいに保管するのも大変です。
ヌメ革ですから、当然
使うことで経年変化していきます。
育て甲斐のあるクロコダイルなんて
これまで聞いたことがありません。
なんと豪胆な革でしょう。
それぞれ1枚ずつお入れしました。
気になる方はどうぞご覧ください。
どちらも
現物の革のほうがずっと素敵です。