2014.06.26
リザードでお作りしたジーヴズとキーケースのセットオーダー
最近リザードの革も、入手が難しくなっています。
世界中の食生活が欧米式になることで
どんどん今までの食文化が消えていき、
リザード(とかげ)もクロコダイルも
オーストリッチ(ダチョウ)も、食べる人が激減しています。
そうすると、なかなか加工用の革にするための
原皮の入手が難しくなってくる、という流れになります。
当店でも、年に二度ほどお出ししていた
リザードジーヴズ(コンパクト財布)が、ここ一年
二度もお出しできていないのには、そんな理由があります。
さてそんな中で、
前回なんとか入手できた淡いフランスブルーでお作りした
ジーヴズ&キーケースのセットオーダー品をご紹介します。
ご注文くださったお客様は
ご自分でお考えになったキーケースを注文にいらしたのですが、
たまたまお見せしたリザードのお色と質感が気に入って
すでにお使いいただいているジーヴズのよそ行き版と一緒に、
お揃いでご注文いただくことになりました。
フルオーダーの場合、定番であっても
裏地の色、ファスナーの金具の色、糸の色、等
どんな要素でもお選び頂くことが出来ます。
今回ロットのフランスブルーは
薄くて明るい、淡いお色の出来上がりでしたから、
裏地はキャメルでお作りすることになりました。
革の染色は、ロットによって濃い薄いが出てきますから、
一期一会の出会いです。
そしてこちらのキーホルダー、
出来上がったあとのご感想を伺ってから、
当店の定番にさせていただきました。
といいますのも、これでしたら、今までの定番と比べて
より薄く、コンパクトに鍵を収納できるからです。
そしてリザード素材を使うことで、
薄手ですが、保ちも良いことが想像できます。
ここで、お客様からのご感想を引用します。
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リザードのジーブスとキーケース、落手いたしました。
どちらもとてもすてきに作っていただいて、
本当にありがとうございました。
ジーブスは以前から使っていましたが、
これでよそ行き用のができました。
またキーケースはとても繊細にできあがっていて、
外見からは別の物のようです。
早速鍵をセットして使ってみたのですが、お願いしたとおり、
鞄から探し出したその片手で、ワン・アクションで使えました。
こちらの意図を的確にくんでいただき、
このようなすてきな形のものを生み出して下さったことに、
感謝申し上げます。
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ありがとうございます。
また、定番化をお申し入れしましたところ、
快くご承諾くださり
このキーホルダーを思いついた、そもそものきっかけを
お知らせくださいました。
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そもそもこのキーホルダーを考えたきっかけは、
いただいた名刺入れやバーティーの美しい革に、
鍵の押し型がついてしまったことです。
それまではケースの開け閉めが面倒で、
鍵をリングにまとめたままで鞄に入れていました。
従って、鍵がほかのものに触れないこと、
できるだけ取り出しやすいことの2点が、
二つ折りでかぶせるだけの形につながったしだいです。
折り返しの部分の処理や、
スナップで止める方法などを今野さまにご提案いただき、
このような繊細なケースができあがりました。
もしこのケースが銀座オーソドキシーというすばらしいお店の
オリジナルに加わることになれば、これほど嬉しいことはありません
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心からの感謝を申し上げます。ありがとうございます。