革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2016.09.9

きんちゃく型のタバコポーチ

「煙草入れが欲しいんですが。

今使っている形で、丈夫なものが欲しいんです。」

 

拝見しますと、

柔らかい素材で作られた巾着型。

革でお作りするには、サイズが小さいので

実際に作るのは、なかなか難しいタイプです。

丈夫な革は厚みがあって、やや硬めだからです。

 

通常の量産品には、分類の仕方によって

小物用、バッグ用、の2種類の革があり、

またそれぞれに、堅い、柔らかいがあります。

 

牛革のタバコ入れ

 

余談ですが

ご注文の際に当店の革見本をお見せしますと

「こんなに厚い革で作ってもらっては困ります。」

とおっしゃる方は少なくありませんが、

 

当店では、製作時に

革見本そのままの厚さの革を使うことは

めったにありません。

 

まずアイテムによって、革の厚みを変えます。

それから、パーツによっても、厚みを変えますし

そのパーツの場所によっても、厚みを変えます。

 

店頭に展示している製品に

当店の出来上がり感覚をすべてお見せしていますから、

それを不自然に感じるところがなければ

問題がないとお考えください。

 

デリケートな仕上がりにするために

また、それでも丈夫さを追求するために

様々な工夫をする中で、

一番大切なのが、前出の革の厚みです。

 

きんちゃく型のタバコ入れ

 

そういう基本的な部分について

「大丈夫かしら?」と心配して

こういう方法にしてみたら?などと

様々な投げかけをするお客様がいらっしゃいます。

 

ご自分がどう使うか、ではなく

素材の扱い方にまで言及なさるのは、

レストランへ行って

食材の料理の仕方に注文を付けることに似ています。

例えば、まだ食べたことのない料理に対して

「このスパイスを入れた方がいいと思います。」

と、おっしゃるとしたらどうでしょう。

 

店頭にある製品をご覧になって

もし違うと思ったら、レストランと同じく

お入りになるのをおやめになった方が賢明です。

 

オーダーメイドのタバコ入れ

 

こちらのお客様は、

もちろんそんな質問等は一切なく、

お受け取りでもご満足いただきました。

 

それでも、どうしてこうしたお品が

ご依頼通りにお作りするのが難しいのか、

お茶飲み話のようにすることになったので

そこから思い立ったのが、今日のこのコラムです。

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