革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2019.08.12

着物用のツーウェイバッグ 812

遠方のクライアントから頂いた

ご相談をご紹介します。

 

以前複雑なお財布をお作りしたことから

その後も日ごろお使いになる

アイテムなどをご注文いただき、

何度もやりとりしているクライアントです。

デザイナーは注文時にお会いできない

このクライアントのお好みを、

二回目のご注文からばっちり理解しています

(一回目は見本とするお品がありましたから)。

 

 

その方から「今、着物を新調しています。

それが出来上がるのに2~3か月かかるので、

着物用のバッグを作りたいなと思います。

デザインをご提案いただけませんか?」

ある日メールでご相談をいただきました。

 

最初に伺った限りでは、

A4のクリアファイルも入り…etc.,

という内容物でしたから

大きさの点で、かなり考えてしまいました。

 

なぜなら、柔らかいイメージで、という

デザインイメージをいただいてますから、

ラインを柔らかくするとすれば

かなり大きなバッグになってしまいます。

 

 

もし「お着物で」というご指定がなければ

どんな形でも構いませんから、

クライアントのお好みに応じて

ご提案できますが、

着物であれば

たおやかな要素も入れたいところです。

 

それと同時に、

「洋装時も持てれば、もっと嬉しいです。」

というご希望もありましたから、

そこもまた

微妙な落としどころにしなくてはなりません。

 

こういったリクエストは楽しい反面、

高級なお着物の格を落とさないように、

でも少し今風の新しい感覚も入った感じで

お持ちいただきたいですから、

難しいところがあります。

 

 

そこで今回お願いしたのは、

お着物の残布をお送りいただき

イメージを確認させていただくこと、でした。

 

快くお送りいただきましたので

淡いお色合わせがわかり、

帯のご様子も書いていただいたことで

より全体のイメージが想像できました。

 

そんなところで

和装には似合わない大きさになってしまう、

A4クリアファイルが入る大きさ

というご希望について

再度話し合いをさせていただき、

体格(身長や柄)などから

中身に適していて、

お似合いになる大きさを導き出しました。

それが下のお写真のダミーです。

 

 

今回は参考になる

現在お使いのバッグの大きさ等が

データとしてありませんし、

中身に微妙なものが多かったため、

ダミーをお送りして

中身を入れていただくことにしました。

それが以下の2枚のお写真です。

 

 

すぐに出したいものには

専用のポケットを付ける予定です。

 

 

また洋装の時

ショルダーバッグにもできるようにした

細工までお見せしました。

 

和装時には

外から見えないようにしてあります。

 

 

それに対してご意見をいただき、

本編として仕上げたものが

抹茶色と淡いピンク色の2点。

 

革見本3種お送りしたところ

ダミーの大きさがばっちりだったこともあり、

「替えのバッグもあると良さそうです。

イメージが全く違いますね!」

とふたつをお決めくださいました。

 

どのお色も

どのお着物にもすごく似合うお色で、

抹茶色ならアクセントになり

ピンク色なら装いに溶け込む感じになります。

想像するだけで

顔が笑ってくるような組み合わせです。

 

 

本来慶弔時や和装には

革製品はNGなのですが、

どうしても荷物量には足らないため

目立たない革製品であれば

使うことが当たり前になって来ました。

 

そんなところで当店では、

慶弔時にはコロンバッグとか

トラぺゾイドなどをご提案しています。

 

荷物量を重視し、

現代的で論理的な解決をしています。

 

 

和装に革製品を持つ、というのも

慶弔時と同様

マナー違反ではなくなってきました。

 

そんな現状を鑑みながら

たくさん入って、小さめで

格のある革のバッグをお持ちになりたい、

というお客様は増えています。

 

 

今頃お役に立っているでしょうか?

作る方にとっても楽しいご注文を、

ありがとうございました。

 

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