革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2020.01.27

昨年第一の大作トートバッグ 95

昨年後半には、

驚くほどたくさんの

難しいご注文をいただきました。

 

重なる時は重なるもので、

泣きたくなるようなスケジュールでしたが、

それぞれ

すばらしいお品に完成しました。

 

本日はその中の一点を

まずご紹介します。

 

 

見本のあるトートバッグのご注文です。

これがまた

変わった作りのトートバッグで、

よく考えられているのですが、

革で作るには

どうしても無理があるものでした。

 

 

それでも

クライアントがその鞄デザインと

全体のラインを

気に入っておいでで、

作り方まで同じにしないと

見た目が違ってしまうことから、

 

まず試作品を作って

そのラインを確認していただくことから

始めました。

 

 

確認していただいたところ、

やはり革でお作りすると

無理のある部分があり、

話し合いの結果

革に向いた作り方にさせていただくことに…

 

 

フルオーダーの場合、

見本品があることで逆に、

少しの変更点によって

どこまで全体が変わってしまうかを

具体的に示さなくてはならない場合が

あります。

 

それを踏まえつつ

製作方法をご提案するのですが、

できる限り

ご希望を叶えて差し上げたいので、

こちらもとことん追求してみます。

 

 

今回の場合、

相反する要素のご希望をいただき、

どこまでそれを実現できるかが

終始戦いでした。

 

具体的には

このバッグはかなり大きいのですが、

軽くしてほしい、

使っていっても形が整っていて欲しい、

等のご希望です。

 

 

革は使っていくと

柔らかくなっていきますから、

そのあたりはご了承いただきますが、

それでも

形がぐずぐずにならないよう、

要所要所に仕掛けをします。

 

 

そうした仕掛けは、

お選びいただいた革の種類によって

まったく別の方法になりますから、

 

作りに向いていない革の

ご指定をいただいた場合には、

何がベストなのかを確かめるための

かなり大変な作業となります。

 

その方法は無限にありますから。

 

 

「鞄」が

たくさんのモノを入れて

持ち歩くものでなければ、

こんな苦労とは無縁なのですが…

 

見本バッグから変える内容によっては、

外からの見え方を変えて

製作しなくてはならないこともあります。

それはまたそれで、大変です。

 

 

このたびのクライアントも

美意識の高い方でしたので、

ポケットの深さから

キャリーバッグの持ち手に通す

ループの付け方にまで、

細かいご指定がありました。

 

 

ご指定を鑑みると

美意識の高さがうかがわれます。

これも、それぞれのクライアントが

お持ちになる個性で、

かなり重要です。

 

出来上がり品をひと目見て、

気に入るか気に入らないかの

分かれ目ですから。

 

 

使い勝手で

気に入った部分を生かし、

デザインの好きなところを生かしつつ、

新しいバッグを作る、という作業は

見本品があるからこそ、

より難しい場合があります。

 

でも、きちんと話していくことで、

イメージがつながっていきます。

 

その過程は、かなりエキサイティング。

 

必要なものは、探すのではなく

オーダーすることで、

時間のロスなく、簡単に

入手できます。

 

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