革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2022.05.5

長く使い続けるために…2010年作のメンズビジネスバッグをリュックへ

 

先日ご紹介したクライアントのご要望で、

2010年に製作した、下のお写真の

手持ちタイプのビジネスバッグを、

リュックへと大改造しました。

 

12年経って

重さを感じるようになったけれど、

リュックにしてまた使っていこう、

とお気持ちを新たにしていただき、

ありがとうございました。

 

当店では、お作りした製品に対する

こうしたリニューアルのご要望にも、

出きる限り対応しています。

これが、

長く使っていただくためのサポート。

 

 

 

 

あいにくとカメラの調子が悪かったので、

変身したビジネスバッグを背負っていただいた

お姿がはっきりしないかもしれませんが、

下のお写真の雰囲気です。

 

上質なスーツでお持ちになるには、

特にリュックですと、

革製しか堪えられない感じがします。

 

 

 

 

前から見ますと少し金具が見えますが、

クッションを入れた肩紐も

大げさに見えずに収まっています。

 

 

 

 

一枚目のお写真が元の形ですが、

これをどのようにリュックにしたかが、

今回の興味深いリクエスト内容に通じます。

 

下のお写真をご覧ください。

そして、どこから肩紐が出ているかを

ご確認いただけると、

おもしろいと存じます。

 

 

 

 

鞄の形は

どのように持つか、という要素から、

つまりどのように鞄に重さがかかるか、から

決まることが少なくありません。

 

バッグは、

単なる飾りとしてだけでなく

実用として使うためのものでもありますから、

理にかなった形であることはもちろん、

なるべく壊れないようにすることも

大切です。

 

リュックの場合はそれが顕著で、

それが大きな理由となって

横長のリュックが巷に少ないわけです。

 

 

 

 

このバッグをリュックにするには、

どこにどうやって肩紐を付けるかが

一番の問題です。

 

そんなお話をしましたら、クライアントは

しばらく考えてくださいまして、

「バッグの中から紐を出してもらって、

背負っている時は

ファスナーが開いててもいいよ。」との

お達し。

これはありがたいリクエストです。

 

 

 

 

それで上のお写真のように付けました。

この場所ですと

全体の重さを分散させるにも良いですから

バランスもよさそうです。

 

きちんとしたい時には

今までどおり手持ちにしたい、

ということですから、

肩紐は

バッグの中にしまえるようにしています。

それが下のお写真。

 

 

 

 

12年の年月で、

どれだけ持ち主が変わることか…

 

変わり方が大きい時期でしたら、

大胆な加工が功を奏します。

 

次代の人にお渡しする

という選択もありますが、

お気に入りの持ち物が

ご自分の生活や服装に合うものでしたら、

こうした変身もひとつの選択肢です。

 

このたびは示唆にあふれるご注文を

ありがとうございました。

 

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