革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2024.08.11

本を聴くためにスマホを鎖骨近辺でホールドする、スマホホルダー 40605

「毎日犬の散歩に行ってまして…

その時にスマホの本読みを聴いています。

いまは何とか自分で考えて

スマホを首の横にホールドしてますが、

それでは居心地が悪くて…

快適で、外で持っても

いい感じのホルダーが欲しいです。」

 

最近の本読みはどうかとお尋ねしますと、

「すごく良いですよ!」とのこと。

歩きながら本の内容を聴けるのは

たしかにすごいことです。

 

 

 

 

 

 

さて、今回のご依頼ですが、

当初のイメージは、言葉では

ガンホルダーのような感じとのこと。

ただ、それだと当店で作るには

ちょっと大変過ぎます。

 

なぜなら、数本のベルトを使って

ホールドする方式では、

お持ちになる方の体格や服装によって

ホールドする紐の角度と長さが

さまざまに変わるからです。

これはなかなか決めづらい。

 

 

 

 

 

 

そこで、ご依頼者からいただいた

サジェスチョンを元に

もっとシンプルな形にしたところ、

なかなか良さそうです。

 

本番をお作りする前に

ダミーホルダーをお作りして、

体格に合わせたベルトの角度などを

再調整します。

 

この段階ではまだ

身体に対してのフィット感をどう出すか、

決めてはいません。

ギミックの必要な微妙な問題は、

多くの場合

作りながら解決していきます。

 

 

 

 

 

 

「犬の散歩なので

雨の日や風の日も使います。

だから雨に濡れても大丈夫な革が

希望なのですが…」

 

本来、革は雨に弱い素材ですから、

そういう革はないです、とお答えしますが

以前、雨避けスプレーで実験した結果が

十分わかっておりますから、

最初から雨避けスプレーを

たっぷりかけることにしました。

 

 

 

 

 

 

この「雨避けスプレー」ですが、

当店オリジナル革などのヌメ革類は、

お持ちになる方が

どのように育てたいか、というご意向で

扱い方を変えていただくよう

デザイナーはご説明しています。

 

最初から雨避けしますと、

たしかに雨ジミは出来ませんが、

エイジングの仕方に違いが出るからです。

 

雨避けしないと

革の色も濃くなっていくのですが、

雨避けをすると

ツヤだけが出て、色は濃くなりません。

ここがポイント。

 

ヌメ革の場合、持ち主のみなさまが

革をどのように育てたいか、から

扱いを決めていただきますよう

お願いいたします。

 

 

 

 

 

 

左は本番を作るにあたってのダミーです。

きちんと作ってないだけで、

機能やサイズなどを確認することができる

精度の試作品です。

 

ここまででまず製作の一段階。

次は再度ご来店いただき、

装着していただいたり、

中身を入れていただいたりして、

サイズや角度の修正に入ります。

 

こうした一連の作業はすべて

クライアントの来店時、店頭で行われます。

 

これが、アトリエ隣接の理由。

お店とアトリエがすぐに行き来できて

製作者の同席がないと

ここまでの機動力は生まれません。

フルオーダーメイドには

こんな贅沢な条件が必要です。

 

アトリエ隣接の当店では、

フィッティングが必要なオーダー品でさえ、

ご依頼者のみなさまは、

初回のご相談、

2回目の装着→修正、の2回のご来店だけで、

次にはもう

完成品を受け取ることができます。

 

 

 

  

 

 

 

じつはこちらのオーダー品は

お仕事仲間へのプレゼント品でした。

 

お受け取り時、お二人でご来店くださって

「お、これならカッコイイね。

さすがオーダー品、という感じがする。

こんな感じになるんだ。」

と、お二人とも喜んでくださいました。

 

このホルダー、お召し物の厚みによって

ホルダーベルトの位置が、絶妙に

変わるようなギミックも施しています。

すばらしいプレゼント品となることでしょう。

 

大切なプレゼント品として

当店オーダーをお選びいただき、

まことにありがとうございました。

 

 

関連記事

  • お気に入りカバーのふたつ目をお作りしました。

  • 真鍮持ち手を特注でお作りした、メンズショルダーバッグ

  • ベルト1

    持ち込みバックルでのベルトのオーダーメイド

同様のアイテムを見る: