2024.10.12
11年目に入ったおにぎりボストンバッグの修理 2408N
丸10年お使いいただき、
11年目に入ったバッグの修理が来ました。
遠方の方なのでお送りくださったのですが、
大切に使ってくださっているようで
きれいな経年変化をしています。
*届いたばかり、お手入れ前のバッグ
*こちらはお手入れ後のバッグ
擦れたところに色を塗り、オイルをかけました
持ち手の付け根がヨレて来たので
お直ししてほしい、というご依頼ですが、
これくらいのタイミングでお持ちいただけば
きれいにお直しができます。
下のお写真でご確認ください。
*左がお直し前、右がお直し後
バッグの持ち手は
お持ちになる方のクセによって
どこか一か所に負担がかかることが多く、
他の三か所が大丈夫で
一か所だけにしわ寄せが来ている例を
たくさん拝見しています。
*左がお直し前、右がお直し後
でもこの修理では
片面をバラしますから、
同じ側のもう一か所もお直ししました。
次のもう一か所の修理が出る時は
バッグの取り換え時期になるかもしれません。
ところで、このバッグを拝見した時
あらためて感じたことは、
当店オリジナルのナイロン裏地の丈夫さです。
下の数枚のお写真をご覧ください。
*本体内部のナイロン裏地の状態
*左はマチ部分、右は内ポケットの裏地の状態
ご覧いただくように、
どこにもほつれたところがありません。
もちろん
大事に使ってくださったこともあるでしょう。
「たまに修理品が戻ってくると
ナイロン裏地が丈夫なことを見て、
これにしてよかった!と思います。
だけども、その貴重な機会に
さっさと手入れを始めてしまうものだから、
手入れ前の写真を撮り忘れちゃうのよね…
今回は絶対に撮っておきます。」
ということで、
今回は念入りな写真撮りをしました。
*左が手入れ前、右が手入れ後であることは
これ以降のお写真の配列です
*日本製の革ですが、良い品質です
*この革は今は作られていないので残念
*色付けしてみがくときれいになりました
こちらのクライアントは雪国にお住まいで、
雪に降られてもシミにならない革にしたい
というリクエストをお受けして、
デザイナーが選んだ革を使ったバッグです。
この経年変化を見ますと、
デザイナーの革を見る目は確かだった
と思います。
これからまた暫くお使いいただけます。
ご愛用に感謝申し上げます。