2024.12.25
23年前のブラックオーストリッチジーヴズ コンパクト財布
「これは…作ったことあるのだけど
誰だっけ、この方??」
デザイナーは密かにパニックになっていたと
言っていました。
漢字で書くと珍しい苗字なのに、
音で聞くと
ありきたりの漢字の方を思い浮かべてしまう
ずっと昔のクライアントが、
久しぶりにおいでくださいました。
ほぼ四半世紀後にお目にかかったこの方は
かなりイメージが変わっています。
会社をやっている方でしたから、
引退した今現在のイメージが変わるのは
当たり前かもしれません。
にこにこしながら
「これねえ、もうずっと使ってるんだけど
ぜんぜん壊れないし、
すっごく良いツヤになったでしょ?
でもそろそろファスナーが傷んできたから
別のを作ってもらおうと思って。」
後からやっとお名前を思い出して、
ああああ~、とお調べしてみたところ
少なくとも23年は経っている
オーストリッチに
裏地はヌメを使っていて、
この裏地は作るの大変だっただろうな、
などと独り言ちていたデザイナー。
それにしても、オーストリッチの革を
23年使うと
毛穴もなくなってくるんだ…
なんて思ったのが実際のところです。
「僕はね、使い方が荒いんだけど
ここまで保つってすごいよね!」と
絶賛してくださいました。
内側のヌメも、
この色は無理やり載せている色ですから
ところどころ色が剥げています、
しかし、どこも何ともありません。
ここまで保つ当店製品、
23年後のリピートに
「注文の入り方が
商売的には大変だわねえ。」
と言いつつ、デザイナーは
オーストリッチの経変変化を
知ることができて、ゴキゲンです。