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藍染めクロコダイルのきわどい裁断 手帳カバーの製作
先日ご紹介しました
藍染めクロコダイルは、
デリケートなサイズ問題を乗り越えて
やっと型紙ができましたから、
裁断しました。
その裁断後の姿が珍しいため
ここでご紹介します。
裁断前の革は下のお写真どおりで、
今回の革は中くらいのサイズ。
斑柄がこれ以上ないくらい整っていて
キズひとつありませんから、
見惚れてしまいます。
この革を気に入ってくださった
クライアントからいただいたオーダーは
手帳カバー。
前回お作りしたものと同じですが、
今回はペンをもっとカバーしたい、と
留めループの幅を広くすることに
なりました。
革をたくさん使うカバーですから、
果たしてこの革で
すべてのパーツを
取ることができるかどうかさえ
今回は大きな課題です。ですから
それに加えたループ幅のサイズ変えは
恐る恐るで、
少しずつ広くしてしていきました。
あまりにギリギリサイズのため、
胃が痛くなるようなご依頼です。
それが楽しいのですけど…
上のお写真は
パーツを切り出した後の革の様子です。
ほとんど余る部分がありません。
ここまで見事に丸っと革を使うことは
滅多にありませんから、
見事なものです。
こんなにギリギリの取り都合でも
斑柄の流れを尊重していますから、
出来上がった時に
違和感を感じることはないと思います。
また、本番パーツしか取れない大きさの
革であっても、
しっかり革の漉き具合は確認します。
どれくらい薄く漉くことができるかは、
製作にとって欠くことのできない
重要なポイントです。
取り都合といえば、以前ご紹介した
ゴールドのクロコダイル製品も
斑柄をどう取るかが肝でした。
いろいろある斑柄の取り方から、
1枚1枚の革の美しさをもっとも
引き立てる方法を見つけます。
美しく出来上がった製品は
誰もが違和感を感じることなく、
気持ちよく使うことができます。
この手帳カバーの出来上がりを
ご紹介できる日を楽しみに、
1人の技術者が製作に励んでいます。