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7年ものの一代目ファスナー長財布と二代目折り財布
2025/04/22「最初に作ってもらった長財布ですが、
こんなにきれいになりました。
革の変化ってすばらしいですね。
出来上がりの時と全然違います。
二代目の折り財布もいい感じになりましたが、
そろそろ新しい革が欲しくなってきました。
それに今度は、今以上に薄くて
もっと小さいお財布にしたい。」
このように
ご来店で新しいご相談をいただきましたが、
今までの二つのお財布を
ツヤ良くきれいに育ててくださったので、
お写真を撮らせていただきました。
左のベージュの革は
お作りしてから丸7年経っていて、
右が2年半ほど経っています。
どちらもまだまだ使えますし、
手触りもとても良いです。
ふたつ目を頼んでくださったのは、
大きな財布→小さな財布への移行でした。
この折り財布は、薄くするために
お札の一部が見えるようご計画しましたが、
もっと小さくしたい、というご意向から
新たな形をご提案いただきました。
こちらはまた
出来上がったらみなさまにお見せします。
おもしろい形なので、
ご紹介するのが楽しみです。
サイズを小さくするための工夫ですが、
前回の折り財布の左側カード入れは
3段になっていますが、
今度はまとめて入れるようになさいます。
カードやお札のサイズは決まっていますから、
より小さくするにはどうするか、は
ある程度理屈で決まります。
ですからこういった案件には、
財布を使うみなさまご自身が
カードを減らしたり…というような
ご本人にしかできない工夫も必要です。
さてさて、こちらのクライアントは
どんな形を考えたでしょう。
ご紹介するのが楽しみです。
長年にわたるご愛用、ありがとうございます。

見惚れるほどのベージュのゾウ革、ジーヴズカードサイズ 503N
2025/04/19とっておきのベージュゾウ革は、
お見せするとすっかり参ってしまう人が
ほとんどです。
本日ご紹介する
カードサイズジーヴズのご注文者は、
すでにゾウ革のジーヴズを使ってらして
その触り心地を気に入ってくださり、
今回のお訪ねとなりました。
でもこの方は遠方にお住いの方なので
メールでのご相談です。
「10年以上前にノーマルサイズの
ジーヴズを象革で作っていただきました。
毎日の出番は無くなりましたが、
大切に使っています。
特に手入れもしていませんので汚れもありますが、
手に馴染んでいるので手放せません。」
なんとありがたいことでしょう!
きっと今では革の表面が
ツルツルになっているに違いありません。
ゾウ革の使い始めは、
表面ががさがさとして
滑りの悪いイメージがありますが、
使っていくことでそれが
滑りの良いツルツルの革になって行きます。
これが他にはない独特の経年変化です。
ショップの定番ページからは
定番革しか選べませんので、この方はまず
それについてお問い合わせをくださいました。
もし同じようなことがありましたら、
何でもお問い合わせでお尋ねください。
今月末、そして来月中には
再改変が完成した
ウェブページを公開しますので、もっと
お問い合わせしやすくなると思います。
*じつは1月に改変をアップしたのですが、
不備があって修正しなおしておりました。
遠方の方から
オリジナルレザー以外の革を
お尋ねされましたら、
まずお写真をお送りします。
あればオーダー例のURL。
でも正直、お写真では
ちゃんとしたお色を出せませんから、
候補革を挙げていただいて
実際には革見本をお送りします。
ご覧いただいて
すぐにお返事をいただいたのがベージュ。
このクリアさに抗える人はいないでしょう。
内側にはワインカラーをお選びいただきました。
ファスナーの布の色は
ベージュ系でお任せいただきましたから
少しトーンの差をつけて、
さらにベージュの革色が引き立つようにしています。
出来上がった時、アトリエ内では
技術者たちがみんな集まって
「きれいだね~~」と
このジーヴズを取り巻いていました。
出来上がってお送りしましたところ
とても喜んでいただけましたから、
ほんとに良かったと思います。
そのご感想の中に
「想像以上に良くて感激してしまいました。
ずっと眺めていても飽きませんね。」
という一文が!
この良さを十分にお判りいただき
なんと嬉しいことでしょう。
ありがとうございます。
こちらも10年以上お供させてくださいね。
このたびもありがとうございました。

理想のショルダーバッグ 412N
2025/04/17お写真を見ると
とてもシンプルなショルダーバッグに
見えると思いますが、
細かいところに気遣いあるオーダー品です。
ご注文者は手の感覚が少し弱く、
開け閉めの楽なものをご希望でした。
ですから、開けやすく閉じやすい
フタ幅と質感にしています。
もっと大きいサイズでしたら、
まずこのような使い勝手にはなりません。
今回は、そういうコンサルティングをしながら
ご注文をお決めいただきました。
遠方の方なので、最初に
ご希望の形を既製品のお写真を使って
ご説明くださいましたが、
そのご希望内容は、プロからしますと
形状と相反する質感を持っていましたから、
現実的に作るとなると
幾重もの方策が必要になるため、
高額なお見積りになってしまいます。
お書きしたように、今回のご注文は
ご希望内容に大きな齟齬があったため
なぜ高額になるのかをご説明し、
どうすればお値段を抑えられるかを
ご納得いただいたものです。
たいていの場合、
面談でコンサルしながら
お話ししていきますと、
それぞれの革の特徴や形の特徴・
質感などをきっちりご説明することで、
無理のない自然な形状で
ご希望通りに仕上がる方向に
お話が進んでいきますが、
今回は遠方の方なので
そのやりとりをメールで行いました。
メールでご希望を伺う場合
今回のようなケースは稀なので、
とても勉強になりました。
最初にざっくりと上記の説明をしてから
お見積もりをお出しし、
もっと別の方法ならば
お見積もり金額を落とすことができると、
お話しすべきだった、と思います。
ところが今回は
最初にご希望通りのお見積もりだけをしたため、
ちょっとなあ…とこちらが
感じるような金額になってしまいました。
これが
「言われた通りに作る」だけのことなら
プラスにならない、という具体例です。
コンサルティングが超必要な場面。
ご注文者が当店に期待する
「どんな形でも作ることができる」ことと、
製作上の形状と希望の質感を
「無理せずきれいに合わせる」こととが
齟齬をきたす場合、
お見積もりが高くなることは必然だ、と
最初にご説明する方が良いことがあります。
今回はそれに該当しました。
技術面でわかりやすい説明を試みますと、
まず当店であれば、外縫い、内縫いともに
全体の質感を
硬くも柔らかくもお作りすることができます。
ただし、本来柔らかく出来上がる形を
硬く作るにはなかなかのお手間がかかります。
革は
使っていくと柔らかくなる性質だから、
ということもあります。
革の性質をうまく使うことで
加工が複雑にならず
製作できる場合もありますし、
使っていくと柔らかくなることを前提に
出来上がりの形を考えることで、
無理の無い形を目指すこともできます。
製作方法はケースバイケースで
1:1対応でしかなく、
この場合にはこれが当てはまる
というセオリーは残念ながらありません。
そこが
フルオーダーメイドを難しくしている
所以です。
ですからご希望内容によっては、
なかなか良い案をお出しできないことも
ごくたまにですが、あります。
それは、量産品に似たお品を作る場合
その量産品独自の作り方が、
材料から揃えなくてはならない
フルオーダーメイドにとって、ハードルが高い、
という事実から来ることもあります。
今回は最初に
もっと大きいサイズをご希望いただきましたが、
それでは開け口が定まらず
うまく口が留まらないことを、
ひとつ目のダミーバッグを使ってお見せしました。
上のお写真は、サイズが定まった時の
ふたつ目のダミーバッグです。
お使いいただいて少しお時間が経てば、
新品のショルダーバッグも
こんなふんわりした柔らかいイメージに
なっていきます。
いまごろうまくお使いいただけていることを
願っております。
雨除けもしておきましたから
その点も大丈夫と思います。
何かありましたらいつでもご相談ください。
ありがとうございました。

コードバンファスナー長財布、8年もののメンテナンス 504N
2025/04/15「5年くらい使ったかな、、、
と思ってましたが、8年経ってましたか!
それでもこんなにきれいなんですよ。
でもそろそろ
メンテナンスに出す方がいいかと思って、
寄りました。
コードバンってやっぱりいいですね。」
海外においでになる途中で
新店舗にお寄りくださったクライアント。
*手入れ後のツヤの良くなった長財布
それにしても
コードバンの丈夫さには驚かされます。
どのお写真も、左がメンテナンス前です。
革は透明感もそのままに、とてもきれいです。
磨き仕上げのヘリは
ところどころ擦れていますが、本体は
多少色が薄くなっているところがあるくらいで
まだまだ当分使っていただけます。
だって磨き仕上げなら、
それはそれはきれいに修正できますから。
たっぷりお入れになっていたご様子で、
表も裏もぷっくりと膨らんでいます。
この長財布のファスナーは幅広で、
3センチ近くの厚みがあります。
そのうえ全体サイズを
大きめに作っていますから、
量的にはファスナーの厚み以上に
中身が入ります。
たくさんお入れになりたい場合には、
幾種類かのアプローチがあります。
それぞれの方法には特徴がありますから、
当店ではそれをご説明して、
どれを採るかをお選びいただきます。
*中身は入っていなくても、ある程度の期間
使ったことで、使い慣れた形に定まって行きます。
このタイプの財布の形状で一番消耗するのは、
底の丸くなった部分。
上のお写真の場所です。
この場所が製品の中でもっとも擦れますし、
糸も一番消耗する部分です。
下のお写真は内側です。
どのようにお使いになったか
お尋ねしておりませんが、
擦れた部分はすべて、きれいにお直しました。
当店オリジナルレザーだからこそできる
修繕方法です。
じっくり見ても
いい感じに使い込んだ感じがでています。
まっさらの新品を使い始める時もそうですが、
あまりきれいにエイジングしてない革製品には
少し気恥ずかしいところがあります。
でもここまで使い込んだ感じが出れば、
貫禄があって、見る人の目も変わります。
当店では、店のオリジナルレザーを頭として
エイジングしていく革を多用しています。
また、エイジングしない革には
クリアできれいなお色がたくさんあります。
それぞれの特徴の説明を受けながら、
「革ルーム」で革をご覧いただくのも
楽しい経験です。
「探すよりオーダー」とお寄りくださる方が
増えてきました。
この楽しい買い物を、一度体験してみませんか?

ワインカラーのリザードジーヴズ 501N
2025/04/1145年の月日が経っても
ベストセラーを続けています。
これほど長く愛されているお財布は
きっと他にはありません。
この財布の真に評価の高いところは、
みなさまから言われるこんな言葉に
集約されます。
「いったん他の財布に変えたんですが、
やはりこれに戻ってしまいます。」
一体どれだけの人に言われたことか…
それは
このオールインワンタイプのお財布は、
たくさん入れても、嵩張らないからです。
ポケットにも入る、小さいバッグにも入る。
こちらのご注文品は、すでに
別色のリザードジーヴズをお持ちの方が
「もうひとつ欲しいと思います。
前にいただいたのもまだまだ全然使えますが、
ワインカラーに目が行ってしまって。
最近リザードの革も少ないようなので
頼み時かとも思いました。
現在持っているジーヴズの色の変化が
とても気に入っています。
リザードってほんとにきれいです。」
と、ご注文くださいました。
ありがとうございます。
今回のワインは
前回とは対照的なお色です。
ステキなお写真をありがとうございます。
*左が6~7年前のリザードジーヴズで
右は新しいワインカラーのジーヴズ。
クライアントからのお写真です。
前回のリザードはとても微妙なお色で
少しグリーンが勝ったベージュでした。
それが時間が経って
お写真のようなお色に変化していきます。
色の成り立ちは、
多色を混ぜることから
人の目に一色に見える色ができていますから、
その多色の中で抜けやすい色から
主張を無くし、色が変わっていきます。
たとえば、組成している色には
白っぽくなって抜けやすい色があります。
きれいなお色は月日が経つごとに
ぽつぽつと抜けていき、
残った色でその時の全体色を決定します。
これが変色の正体。
日本国内だけでも一色一色に対して
染色会社ごとに異なるレシピを持っていますし、
それがあって、経年変化も変わって行きます。
おもしろいですね!
変化の少ないお色は、
黒やダークブラウンなどの
ベーシック色です。
黄色やブルーなどのきれいなお色は
褪色が早いと思ってください。
お色を選ぶ時、
経年の色変化にも考慮したい方の
ご参考になれば、と思います。