実際のオーダー例
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お気に入りのショルダーバッグにファスナーをつけて 405N
2024/08/11「気に入っている
ショルダーバッグがあるんだけど、
鞄の口をホックで留めるようになってて
それがイヤなんだ。バッグは
いくつか試したけど、とにかく
その大きさがちょうどいいんだ。」
お話を伺っていくうち、
何でもできますよ、と申し上げますと、
では外ポケットも欲しい、
内ポケットにもリクエストがある、
イニシャルも入れたい、と
最初のご希望以上の
リクエストが出てきました。
当店では、みなさまが心の中で
「ほんとは、こういうバッグが欲しい」
と思ってらっしゃる、
ほとんどのリクエストを
実現することができると思います。
このご注文では、
最初にご希望いただいた革が
定番でなかったこともあり、
それを手配していたところ、
なんと革の最終確認時に
まったく別の革、まったく違うお色に
突如変更されました。
すでに製作方法を決め、
材料を用意していた私たちはてんてこ舞い。
まあそのおかげで
懸案だったベルト用の布のストラップを
同じお色で見つけることができて、
そこはとてもラッキーでしたが。
最近ではストラップ用の布の紐も
色や幅の品ぞろえが少なくなっています。
そんなわけで、ご希望するイメージも
最初のものとは全く別物になりました。
表面に入れるイニシャルの仕様は
「おまかせ」でした。
「おまかせ」というのは、
色やご希望内容の方向性が
いま一つはっきりしない場合に、
一番難しいリクエストです。
というのは、その製品に沿った
イメージを考えていきますと、
いくつものパターンがあるからです。
万一お好みがわからないと
雲をつかむような話になりますし、
イメージを発想して以降も、
それがきちんと形になるよう整えるには
ある程度の時間も必要です。
ご注文者のほとんどの方は
ご自分でものを作ったことがない方ですが、
その中には、このオーダーメイドで
どれだけの人がどれだけの時間をかけて
自分のためだけに動いてくれているか、
感動してくださる方もいれば、
まったく無頓着な方もいらっしゃいます。
今回は後者寄りだったため、
ご自分が決めた内容を変えるのは簡単、
と思っていらしたようで
正直、かなり大変でした(笑)。
私たちはどんなご注文品であっても、
どんな紆余曲折があっても、
高品質のオーダー品をお作りすることを
お約束しますが、
出来れば今回のような体力のいる変更は、
ないとありがたいです。
デザイナーはきっと
みなさまが煩わしいと思うほど
細かい確認をしていると思います。
それは、ご注文品に間違いがないよう、
また、ご依頼者の持つイメージを
できるだけ反映させたい、という
気持ちがあるからですが、
他方では
製作物の最終形を頭の中で完成させ、
それを具現化するための、
製作者たちにいきわたらせるイメージを
頭の中で作っています。
そんなわけでデザイナーは、
「おまかせ」内容がある場合
こともなげに選択肢を挙げていきますが、
それこそ脳内でめまぐるしく
あらゆることを考え併せ、
選択した中での候補を選んでいますから、
いったん出来上がったイメージを払拭して
新たに考える方向を切り替えるのは、
容易なことではありません。
あまり脈絡のない変更は変更でまた、
気持ちを切り替えるのに気力がいります。
さらには材料の手配に
あらたに別ルートを使うことになり、
それがまた難航したりすると…
いやはや、愚痴を申しました。
今回は裏地も定番ではありません。
変更の際、バッグのすべての色を
ダークグリーンとお決めいただいたため
最初の組み合わせよりは楽でしたが、
どういう布がなるべく保ちが良いのか、等
独自の調査をして材料選びをしています。
ファスナーも
番手の大きなものを使っています。
これも特注です。
このように
根本的に製作色が変わる場合、
製作にかかわるすべての材料を
揃えなおすことになります。
そんなこんながありましたしたが、
うつくしく出来上がったので
終わり良ければ総て良し…です。
いろいろな意味で
印象深いひと品となりました。
このたびはありがとうございました。

リアルイタリア 小さな街のレストラン
2024/08/10台湾から友人が来た時、
とても喜んでいたことがあります。
「日本にはランチタイムがあって、
この高級店のこんなにおいしいものが
信じられない値段で食べられる!」
詳しく聞いてみますと、
台湾のお店には
ランチタイムがない、とのこと。
高級店は一日中同じ値段で
お料理をサーブするようです。
どこの地方にも「当たり前」があります。
自分の街だけにいると、
それがじつは
多くの場所では当たり前でないのだ、
とは、なかなか気づきません。
私が行ったイタリアの小さな街にも
ランチタイムがあって、
それぞれの店で工夫したメニューが
いくつか用意されます。
その後やはり2時くらいから
中休みするところもあれば、
メニューを飲み物だけに減らして
営業を続けるところもあります。
そうかと思うと、夕方~夜しか
オープンしないレストランもあります。
そのようなレストランはたいてい
より格式あるお店で、
メニューも凝ったものが多く、
優雅な店内装飾をしています。
その中で、私がもう一度入りたかった
小さなお店を思い出します。
店内席が8人程度、
外席も同じくらいの席数のお店で、
ご主人と奥様、従業員が一人
という小さなレストラン。
お昼過ぎ1時半頃入ったのですが、
隣のテーブルでは小さな女の子が二人
ご飯が終わった後のようで、
立ったり座ったりうろうろしたり、
絵本を見ながら
おしゃべりしていました。
ご両親は彼女らの相手をしながら、
お客さんにお料理を作ったり、
店頭販売の肉を用意したりしています。
そこで食べたのはピチというパスタと
生野菜のサラダ。
ピチはイノシシ肉のトマトソースで、
おかわりしたい、と思ったほど。
生野菜はいろいろなお店で食べましたが、
おもしろいのはどこのサラダも
キャベツの太い千切りが入っていて、
日本のサラダとはかなり違うイメージ
(日本のサラダは盛り付けがきれいです)。
ドレッシングがかけられていなくて、
目の前にオリーブオイルとバルサミコ酢が
ビンごとドン!と置かれます。
そしてその後でお塩が来ますが、
それがまるでつけ足しのように
最後に置かれるのがおもしろいです。
何よりも最高!なのが
どこのオリーブオイルもバルサミコ酢も
味わいがあって、お塩は要らないほどです。
でも、このピチのお店のバルサミコ酢は、
まずひと口食べて思わず
目を見開いたほどのおいしさで、
もう一度行こう、と思っていました。
ところがこのお店、中休みはなく
1日ずっと開いているので、6時には
閉めてしまうことがわかりました。
小さな女の子たちの生活に合った
レストランの営業時間なのでしょう。
お料理をお客さんに出すこと、
自慢の肉や肉の加工品を売ること、
これを昼~夕方で行っています。
こんな時間帯のレストランは、
東京では見たことがありません。
彼らには観光地という利点もあって、
普通なら決行するに勇気のいる時間帯で
営業時間を成立させています
(彼ら自身は
そんな風に思っていないでしょうが)。
自分たちがしたい生活をする、
そして
それを成立させる方法を見つける。
もし私たちが、自分の時間を
自分のために自在に使う彼らのように
暮らしていければ、
あの優しい目を
持つことができるのかもしれません。
私は、ITを駆使することで
多くの人が自分で自分の時間を
うまく使いこなせるようになる
と思っておりましたが、実際
なかなかそれは難しいことと感じます。
しかし、物流などは別として、
ここでは、ITとはあまり関係なく、
そういう生活を成立させることが
できています。
ご近所の方らしき人々が、頻繁に
この店に肉を買いにやって来ています。
マンジャーレ、カンターレ、アモーレ。
食べて、歌って、愛する。
シンプルな人生観のお国柄だから
できるのか、
歴史や景観を護ることが前提で生きているから
できるのか?
おそらく彼らには
自分たちが何を大切にするか、
はっきりとわかっているから
それを実行しているだけなのかもしれません。
何かを諦めるのではなく、無理をせず
限られた時間を
大事なものにだけ使う。
こんなことが当たり前にできるのは
すばらしいこと、羨ましく思う生活です。

お盆休みのお知らせ 12日~19日(月~月)です。
2024/08/09暑い夏となりました。
お店はお盆休みをいただきます。
12日~19日(月)~(月)です。
この間メールなどのお返事もできませんので、
ご了承ください。
みなさま、
くれぐれもご自愛ください。
元気なお顔でお目にかかるのを
楽しみにしております。

シャインクロコのファスナー長財布 40503
2024/08/09「xxさんの作ったお財布を
Youtubeで見たのですが、
それがすごくカッコ良くって!
調べていったら
こちらで作っているのではないかという
情報があって、お訪ねしました。」
ありがとうございます。
確かにこちらでお作りしています。
このたびのクライアントは
親しいご友人と一緒に来てくださいました。
でも本日ご紹介するのは、
その、ご一緒くださったご友人から
いただいたご注文品です。
メインのご来訪者のご注文が済んだところで、
「君も頼んだら?
クロコダイル、かっこいいよ!
お札の端が折れないように入れらるし。
お財布をこれにしたら
ますます仕事がうまくいくよ。」
などと軽いお話をしてらっしゃるな、
と思いつつ何となく聞いていましたら、
「では私は、光沢のある革の方で。」
と、ご注文くださいました。
ありがとうございます。
たまたま丸ごとのクロコダイル革を
持っている時でしたから、
お二人には、クロコの元の形を
お見せすることができました。
その後のご注文です。
クロコダイルの革には斑柄がありますから、
お財布のような
小さめサイズのオーダー品には、
それに見合った大きさの革を
デザイナーが探して、お作りしています。
「内側はこの明るい色にしてください。」
シャインブラックで中がベージュですと、
ファスナーを開いた時のインパクトがあって
ゴージャスです。
お選びになる方それぞれの個性が出る
ご注文品となりました。
お二人は
お仕事で知り合ったということですが、
お話を伺っていて
このようにすばらしい関係を築けることは
稀有、と思いました。
切磋琢磨してお互いが伸びていける…
しかも趣味嗜好が同じ方向にあって、
笑い話もたくさんできる…
これからのおふたりの
さらなるご活躍の未来が見える感じです。
お作りした今回のお財布も一緒に、
どんどん今の道を進んでいただくことを
願っております。

超シンプルな1枚定期入れ 40302
2024/08/07とてもシンプルな
1枚入れの定期入れをご紹介します。
ヌメベージュできれいに作ったひと品。
どうぞご覧ください。
*中身が名刺なので頭が出ていますが、
交通系カードなどのカードであれば
ちょうど良いサイズで収まります。
ハトメ穴に
お手持ちのチェーンを通して
お使いになる、ということです。
いつもご注文をありがとうございます。