実際のオーダー例
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貴方のオーダーのヒントになさってください。
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リュックはもっとも製作の難しいアイテム 31108
2024/02/02ここのところリュックのご相談を
いただくようになりました。
街を歩けばほとんどの人が
リュックを背負っていますから、
当然のことかもしれません。
両手が空いて自由に使えることに
そうそう抗うことは出来ないでしょう。
本日ご紹介するのは女性クライアント。
「御社のオーダー例を拝見していて、
リュックをお願いしたいと伺いました。」
なんと嬉しいお言葉です。
気に入ったリュックをお持ちでしたが、
「使いやすいんですが、
中の仕切りの配分が気に入らないので
変えたいと思っています。
また、こういう既製品ぽいのではなく、
良い革製品が欲しいので、
そういう革をご紹介ください。」
そこでご紹介したのは
当店オリジナル革の「ルバル」と
ハイブランドの革です。
ルバルは手触りと質感を気に入ってくださり、
ハイブランドの革は
ブルー系の色を気に入ってくださいました。
しばらくお考えになっていらしたのですが、
「やっぱり手触りと質感で行きます!」
と、ルバルに決めてくださいました。
お色もお気に行っていただけたようです。
手触りか色か、という
究極の選択をしていただきましたが、
ルバルの手触りは
誰もが認める気持の良さ。
五感で楽しめる革をお選びになりました。
それで出来上がったリュックがこの形ですが、
内側には、外から見たシンプルさからは
想像できない、
たくさんのギミックがあります。
仕切りの配分は
クライアントのご希望どおりにして
1:4にしています。
簡単そうに見えて
ちゃんと使えるようにするために
さまざまな工夫をしています。
こちらのクライアントもそうですが、
PCを入れるお部屋は狭く作り、
もうひとつのお部屋を広くして
いろいろ詰められるようにしています。
こういう配分は
PCを持ち歩く人にとっては
もっとも嬉しい配分ではないでしょうか。
また、たくさんのお荷物が入るので、
細かいものを分けて入れられる
内ポケットも数があります。
リュックを拡げて上から見ると
パッとどこに何が入っているかわかるので、
きっとこれは使いやすいでしょう。
リュック製作の難しいところは
今回のような複雑な内装にもありますが、
背中に背負うため、
どれほどフィット感のある肩ひもを
つけられるか、というところにあります。
今回は、すでに使っていらっしゃる
リュックの肩ひもがぴったり合う、
と伺いましたので
長さや形状、付け方は踏襲しました。
リュックのご注文の場合、
素材が革でなくても
使って心地よい見本があれば、
ぜひ聞き取りさせていただければ、
と存じます。
私どもの
革製品のフルオーダーメイドでは、
一人ひとりの使い勝手に合わせるための
仕様を実現するだけでなく、
可能な限りのフィット感も追求します。
「持っていて気持ち良い」ことは
とても重要です。
こちらのクライアントはピックアップ時に、
「想像したのよりず~っと良い出来です。
すぐに背負って帰っても良いですか?」
とすぐに、荷物を詰めていかれました。
おまけにこのリュックは
自重を軽くお作りしています。
これからしばらくの間、
このクライアントを助けて
たくさん働いてくれることと思います。
このたびのご注文、
ありがとうございました。
作りがいのあるすばらしいリュックで、
大変でしたが、楽しかったです。

プレゼントのコンパクト財布、ミニマムマックス 31230
2024/01/31カード2枚、お札も予備で2枚、
あとは小銭や家の鍵を入れて…
というまさにキャッシュレスの使い方に
ぴったりのこの定番「ミニマムマックス」は、
最近また、時にご注文いただきます。
今回は当店オリジナル革のヌメで
ワインレッド。
プレゼント品としてお選びいただきました。
ここからは、
そのクライアントにお作りした新品と
昔のクライアントに20年ほど使っていただいた
同じ製品を、比べていきたいと思います。
当店オリジナル革のワインレッドを
長く使っていただきますと、
2枚目のお写真のようになります。
以下のお写真で
木目のテーブル上のものはすべて、
過去20年ほど使っていただいた方から
見本として頂戴したものです。
さすがに小銭入れ部分は
黒く汚れていますが、この方は
ホックを取り換えていらっしゃいません。
これはなかなか珍しいことです。
大切に使ってくださっていたのですね。
ありがとうございます。
新品は横から見たところが
ぷっくりしていますが、
使っていくと、どんどん馴染んで
小ぶりになっていきます。
カード入れには2~3枚が適当ですが、
長く使っていくと
ここが破れてくるようです。
古い方の持ち主さまは
これが理由で、新しくオーダーしました
(今回のご紹介とは関係ありません)。
当店オリジナルの牛革を
長くお使いいただく決め手は、
「手で撫でてあげること」です。
全体をかわいがって撫でてあげると、
どんどんツヤが出てきます。
そうすることで、
革に付けたキズも治って行きます。
これはどなたもが驚くことですが、
ほんとです。一度お試しください。
話しはこちらのオーダー品に戻りますが、
お相手の方には喜んでいただき、
長くご愛用いただけるよう願っております。
この度はありがとうございました。

新シーズンコレクションのサンプル革を見てきました。
2024/01/29ミラノの「リネアペレ」は
毎年2回のすばらしい革見本市ですが、
日本のクライアントは
日本の革やさんを通じて注文するため、
自分たちと好みが合い、
日本で販売している革やさんを見つけて
国内で
彼らの展示会に出掛けて行きます。
当店が今まで入れてきたイタリア製、
リネアペレの革はすべて
そのように入手したものです。
今日は今回デザイナーが気に入った革を
みなさまにお見せします。
これは、と思ったものがありましたら
お知らせください。
今回の見本市の革がオーダーされて
世界へ頒布される新シーズンに、
その気に入った革を使って
ご注文いただけるかもしれません。
まずは以下の革のお写真と
簡単な解説をご覧あれ。
*イタリア製、すばらしい色と型押し。
こんなにきれいな紫は滅多にありません。
*イタリア製、草花の型押しも
繊細でエレガントです。
*日本革。手触りよく、
少しの雨ならコロコロと落ちていきます。
雨の日は、これで乗り越えられそう。
*言わずと知れたイタリア製。
大胆なプリント柄は
ジェットプリンターではありません!
今回のこの技術が
革の新時代の幕開けです。
この革で雨の日を乗り越えられそう。
*日本革、凹凸感ある幾何学模様。
日本の技術も隔世の感があります。
*イタリア製、さすがの色とクロコ柄。
安定のすばらしさです。
*これが日本革!
表面だけをシュレッドしているらしい。
こんな革も作るなんて…
日本もすばらしい技術です。
*イタリア製、これはもう驚きの革!
牛革ですが、見た目はコードバンの輝き。
邑になった微妙なニュアンスの色染めと、
表面が経年変化するという、驚きのひと品。
以上、新シーズンの
気になる革をご紹介しました。

スポーツカー、コブラに取り付けるクラッチバッグ
2024/01/28
おもしろいご注文をいただきました。
「車に取り付けて
小物や小銭を取り出しやすくする
クラッチバッグが欲しいです。」
初めてのご注文ですから、
「それは、車を拝見してみないと
できるかできないか、
どんな風にするか、も
お返事できないですが…」
ということで、
ご依頼者には車でご来店いただき、
取り付け方法を考えたオーダー品。
車は、下のお写真、コブラでした。
都内を走らせるのはお気の毒でしたが
実地を見ないことには
検討すらできません。
下のお写真は、
取り付けたい場所の記録写真です。
こんな風になっている場所に
クラッチバッグを取り付けたい、
というご要望です。
取り付けるバー2本には
微妙にテーパーが付いています。
バッグを載せようと思う下面には
傾斜があり、
走っている時にバタバタしないように
フィットさせたい、とのこと。
いろいろな考えがあると思いますが、
今回はそれぞれのテーパーに合わせて
うまく取り付けられるよう、
取り付け方を
ベルトタイプにして解決しました。
使っていくと
だんだんと革が伸びていくことも
計算に入れて、いくらかの調整が
できるようにもしています。
ベルトとバッグを取り付ける部分にも
さらに小物を入れられるよう、
ファスナーポケットを付けています。
出し入れしやすいよう
ファスナーにはマチを付けましたから、
思った以上にスムーズに
お使いいただけることでしょう。
このようなご依頼時には、
近くの駐車場にお停めいただき
技術者とデザイナーが出向いて
必要な採寸や写真撮りをします。
出来上がり時にも車をご用意いただき、
ご依頼者の手で直接取り付けたうえで
操作性をご確認いただきます。
難なく取り付けてくださいましたので、
まずは合格。
次は取り付けたまま、
小銭入れの出し入れをしていただきます。
これも大丈夫でした。
バッグが
下面にぴったりついていますので、
走行中にガタガタすることもありません。
うまく収まっています。
ここまでの行動を拝見して、
やっと安心できるのが、この仕事です。
なかなか心臓にきます。
毎回、クライアントのみなさまに
実際にものを入れていただく時は
見てられない、という
気持ちになります。
それは時に、限られたスペースに
ぎりぎりのポケットを付けた時、
入れるモノに対してなるべく小さな
サイズをご希望いただいた時、
製品自体が小さい時、などです。
でも、ちゃんと入って
出し入れがスムーズであることを
確認できると、よし、やった!
という気持ちになれます。
このたびは、
たいへん興味深い製作物のご注文を
ありがとうございました。
とても楽しい製作でした。

もふもふの美猫と、2016年にお作りした色鉛筆ケース
2024/01/262016年に
色鉛筆ケースをお作りしたお客さまから
楽しいお知らせが届きました。
「わたしと猫のドキュメンタリーが
放送されることになりました。
オーソドキシーで作っていただいた
色鉛筆ケースも映っております!
よろしければ
ウチのモフモフ猫をご覧下さい。」
なになに、ネコですと~!
もふもふですと~!
いえいえ、
お客さまのことです、
うちの色鉛筆ケースのことです。
*色鉛筆を入れる部分に仕切りをつけて、
色鉛筆自体が横に倒れることがないように
してあります。
ということで、
自分でも2匹の兄弟ネコを飼っていた
デザイナーは、この予告編を拝見し
「うわ~、うわ~、xxxxx」と
言葉にならない声を発していました。
予想をずっと上回る「もふもふ」だそうです。
*予告編と番組情報はこちら
NHK Eテレ番組
「ネコメンタリー猫も杓子も」で、
絵本作家のあんびるやすこ様が
うらやましいほど量感のある愛猫と一緒に
ご紹介されます。
*当時頂戴した
アトリエのご様子。
「魔法の庭ものがたり」シリーズ(ポプラ社)
「ルルとララ」シリーズ(岩崎書店)
等で、全国のこどもたちに大人気の
あんびる様の絵本の絵は、
当店にオーダーしてくださった
「色鉛筆ケース」に収まっている色鉛筆から
生まれます。
プロの使う色数はすごいですね。
風景の中に
この色鉛筆ケースも映るとのことで、
そちらも楽しみです。
ネコのエル君にばかり
目が行ってしまいそうなのが心配ですが…
*放映日時とチャンネル
1月29日(月)午後10:50 ~11:20
NHK Eテレ「ネコメンタリー猫も杓子も」