実際のオーダー例
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貴方のオーダーのヒントになさってください。
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スクエアバックのシステム手帳ナローサイズ 505N
2025/08/02
すでにいくつものシステム手帳を
ご注文くださっている方からの
ご依頼品をご紹介します。
プレゼントとして、
またご自分でお使いになるものとして
複数個をお作りしましたので、
この方のお好みがわかりました。
スクエアバック
(背面が平らでかっちりしている)が
お好きで、
できる限りコンパクトサイズの
仕上がりをご希望なさいます。
このたびのシステム手帳は
バイブルサイズ、用紙はナロー用で
ご注文いただきました。
手帳を閉じると上のお写真のような
かっちりした印象になり、
お持ちになる方のイメージを
彷彿とさせます。
表紙の質感にも
きっちり硬いものをご希望ですから、
いつもとは違う芯材を使っています。
また、このオーダー品には
留めベルトをお付けしていません。
もちろんご注文者のご希望だからです。
ひと口に「システム手帳」と
言いましても、
当店でのご注文品には
さまざまなご希望内容があります。
今回のオーダー品とは正反対の
柔らかい表紙をお好きな方もいれば、
留めベルトをご希望されて、
その留め方が変わっていたり…
と、内装だけでなく、
「質感」という、普通では
なかなかイメージを理解しがたい
ご要望もあります。
そのイメージはデザイナーが、
対面でのご相談者の表情や
メールでお書きいただいた
ちょっとしたニュアンスから
読み取ります。
これまでこのご依頼者にお作りした
システム手帳は
特別な革製が多かったのですが、
今回は当店オリジナルレザーでの
ご注文です。
革についてはご感想を頂戴しました。
************
ご感想をありがとうございます。
革を気に入ってくださり嬉しいです。
当店自慢のオリジナルレザーは、
手でなでていただくだけで
すばらしい輝きが出ますし、
付いたキズも直って、そこが
貫禄ある経年変化のある革だと
ひと目見るだけで
一般の革とは違う、とわかります。
どうぞ長くお使いいただき、
経年変化をお楽しみください。

ノーブルなオペラグラスケース 50606
2025/07/31
「年齢が年齢なので、そろそろ
息子に渡すものについて考えてます。
こちらで作ったケースや書類入れは
生活の中で手放せなくなりましたが
まだまだ保ちますから、
私がいなくなったら
息子にあげようと思って。
その他、何かない?と考えたら
このオペラグラスのケースを
作ってもらいたい、と思いました。」
文芸評論家で舞台をご覧になる機会も
多いクライアントは、
そろそろばらばらになってきつつある
オペラグラスのケースが気になって、
今回のご注文となりました。
「これと同じケースで良いですよ。
使いやすかったし、
大きさもこれで良かったから。
息子もそれでいいんじゃないかって。
貰うのが楽しみだなんて言うんですよ、
それっていったいどういう意味?
ってやり取りをしたんです。」
ご子息様との楽しい日常会話が
想像できるお話です。
オペラグラスを使うご子息様ですから
おふたり共通の話題も多いでしょう。
「今まで作っていただいたもので
メガネケースは毎日使っていますが、
これがもう手放せなくて…
あ、もう7年にもなるんですか。
書類入れもとても気に入ってまして、
こんなものは売ってないですよね。」
と、今までお作りしたものについて
ご感想を述べてくださり、
お目にかかれて嬉しい時間でした。
オペラグラスを入れたところの
お写真をいただきたかったのですが、
「ちょうどこれからコレを使うので
今日はすぐに帰らなければ。
ほんとに今日受け取れてよかった。」
とのこと。
「こんなに小さなケースだから
誰もこんな値段だと思わないよね!」
と、にこにこしたお顔で
あっという間に持ち去りました。
すばらしい笑顔の持ち主です。
「小さいから大変なんだけどなあ…
って、今度お会いした時
お話ししましょう!」
見送ったデザイナーも笑っています。

顧客からの特別注文、手縫い小銭入れと札ばさみ 50601
2025/07/30
当店には、
顧客になっていただいた方には
顧客だけの特別なサービスメニューが
あります。
それは、普通はお受けしていない
鞄ではない製品についてだったり、
他社製品を壊して
リメイクすることだったりします。
今回は後者で、ランドセル。
リメイクの場合はたいてい
ご注文者の記憶にとどめたいお品を
お持ち込みいただきます。
祖父母やご両親のバッグが
多いでしょうか。
お子様のランドセルを
お持ち込みいただいたのは、
今回が初めてです。
男女一人ずつのお子様がいらっしゃる
クライアントご夫妻は、
お話ししていると笑顔を誘われる
ステキなお二人です。
「おじいちゃんと息子に
こういう小銭入れを作りたいです。」
とご注文いただいたのは、
手縫いの小銭入れふたつ。こちらは
男の子のランドセルで作りました。
革素材と思ってお受けしましたら
クラリーノで、薄く、縫いにくく
想像以上に難儀しました。
栃木レザーの担当者と話した時の
「合皮はうまくできてますからね、
燃やさない限り、私たちにだって
見分けられないですよ。」
こんな言葉を思い出します。
でも、お受けしてしまいましたし、
おじいさまにプレゼントする日も
迫っています。
女の子のランドセルは
やはりおじいさまへのプレゼントで、
小銭入れとセットで使う札ばさみ。
お話伺いますと、
おじいさまはお孫さんが大好きで、
ふたつのランドセルは
おじいさまからのプレゼント。
こういう形でそのふたつが、
おじいさまへ戻っていくなんて
すばらしいご家族です。
「キズは消せないので、
そのまま出てしまいます。」と
お話ししましたら、
「2人のことが大好きなので、
それはまったく構いません。
2人のランドセルだったものを
こうして持つことができれば、
とても喜ぶと思います。」
とのお返事です。
後日お目にかかりましたら、
「おじいちゃんはね、あれを
大事に使っていますよ。
家に戻ると中身を出して、
置く場所を決めているくらいです。」
と教えてくださいました。
ありがとうございます。
クライアントのみなさまの
お子様が大きくなったと知るたび、
時間の進み方を感じます。
どうぞいつまでもお健やかに。

お札のはみ出す二つ折り財布 50405
2025/07/29
「昔アメリカで買った財布ですが、
このサイズが気に入っているので
作ってもらいたいです。
随分探したのですが、
どこにもなくて。」
*横長のこの財布のタテ寸法は→
拝見してすぐにお尋ねしたのは、
「このサイズだと
ずいぶんお札がはみ出しますよね?」
という質問です。
誰もがわかるほど高さのない財布で、
どうやって使ってらっしゃるのかと
不思議に思ったほど。
「それが探してもない理由です。」
これを
当たり前に使ってらっしゃる方ですと、
他の財布はさぞ使いにくいことでしょう。
使い方は納得しましたが、
気持ち的には、すぐに
入り込むことができません。
でも製作に入る前にはすっかり
この方の気持ちになっています。
これがフルオーダーメイドの製作です。
*→札の短辺がこれほど出る高さです。
この方は、長い海外勤務で
ハードに使うということでしたから、
外側の革は保ちが良いように
見本品より少し厚くしています。
この初めてのご注文で
「予備も含めて
2点作って欲しいです。」
と言われましたが、デザイナーは
「とにかく1点お使いになってから
どうするかお考えになったら?」と
とりあえず1点お作りすることを
お薦めしました。
それは、使わなくても
革が劣化していくからです。
そして、現在お使いの財布の原型で
お作りしますから、
出来上がったばかりはきっと
入れにくいと感じるでしょう。
それほどたくさん入っています。
そんなお話をしますと、それでは…と
ジーヴズをご注文くださいました。
「これは試してみたい財布ですね。」
店頭のジーヴズをポケットに入れながら
「もう少し小さくしたいかも…」
とおっしゃっています。
というわけで、同じ財布を2点ではなく
「試しましょう!」と、もう一点には
ジーヴズをお選びくださいました。
今回のお財布をふたつ、と考えながら
別のアプローチを試してみるとは
楽しい方です。
ヨーロッパが近いと移動が楽ですから、
種々のコンサートにお出かけになって
海外駐在を
充分に堪能してらっしゃるご様子です。
ふたつの財布をどう使い分けるか、
そのうちお聞かせください。
このたびはありがとうございました。

後加工、リザードジーヴズへのDカン追加 506N
2025/07/28
当店でお作りしたものに対して、
何か変更したいことがあった場合
出来得る限りのことは行っています。
今回は深いパープルのリザードで
お作りしたカードサイズジーヴズに
Dカンを付けたい、というご依頼。
*背中側に付けたDカン。
*もともとのカードサイズジーヴズ
エキゾチックレザーのような
特殊な革の場合、
まず革があるかどうか、次に
取り付ける場所の候補を挙げ、
ご相談を続けていきます。
当店は、アトリエを併設して
一点一点をお作りしていますから
加工可能な範囲は広いですが、
できないこともあります。
その時はその理由をご説明します。
いずれにしても、
後から直すという行為を
1本のストーリービデオで説明しますと
出来上がり時から
該当箇所を加工した場面まで
巻き戻す、ということになりますから
最悪、ばらばらにして
最初から作り直すことになります。
バッグの場合は、ほとんどできない、
と思っていただくとよろしいかと
思います。
でもとにかく、思ったことは
なんでもご相談ください。
このたびはご相談を
ありがとうございました。
長くお使いいただけることを
心より願っております。