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目の覚めるようなロイヤルブルーのトートバッグ 303N

目の覚めるようなロイヤルブルーのトートバッグ 303N

2023/08/10

長いお付き合いくださっている

クライアントから、

鮮やかなロイヤルブルーのトートバッグを

ご注文いただきました。

 

長いこと存じ上げているクライアントが、

年齢を増すごとに

素敵になっていくお姿を拝見できることは、

この仕事の楽しみのひとつです。

 

 

 

 

 

 

こちらのクライアントも

気に入った使いやすい製品を

長く大切にしてくださる方で、

当店製品を

ご夫妻で使ってくださっておりますことに

感謝申し上げます。

 

 

 

 

 

 

この方のご希望内容はつねに明確で、

今回は

中に入るものもほとんど決まっていて

それをどう収めるか、がポイントです。

ブレないクライアントですから、

ご相談はスムーズに進みましたが、

 

今回いつもと少し違ったのは、

お色選びでした。

 

当店のオリジナル定番革の色揃えは、

その特長を出すために

どうしても地味目になってしまいます。

いくつもお持ちいただきますと、

気持ちとして、今度はきれいな色にしたい、

というご希望が出てくるのは

無理もありません。

 

 

 

 

 

 

それ以外に、

年齢的に40前後から上になりますと、

今まで使い慣れてきたベーシック色から

きれいな色を身に着けたい、という

華やかさを求める気持ちを

表に出すことができるようになります。

 

これは

男女関係なく湧き上がる気持ちの変化で、

キャリアの長いデザイナーは、自身の経験や

たくさんのクライアントを見てきたことから

全般的な傾向としてとらえています。

 

若いうちは、

あまりきれいな色を着けたりしますと

仕事上うまくいかないこともありそうで、

無難な色を選ぶという方は少なくありません。

 

 

 

 

 

 

しかし、キャリアのある年齢になりますと、

立場も変わって気持ちにゆとりも出て、

自然と自由度も高くなっていきます。

 

確信ある自信を得るための

努力をしてきた方は

年齢が上がるほど魅力的になります。

公開されたばかりの

ミッションインポッシブルを観て、

トムの顔がいつから変わってきただろうか

と、1996年の第一作目から

再度観始めたデザイナーは、

改めて人の顔について確認しています。

 

「40歳になったら、

人は自分の顔に責任を持たなければならない」

とリンカーンは言いましたが、

人の顔は、

確かにその人の人生を表していると感じます。

 

すばらしいクライアントのみなさまに

店頭で再度お目にかかれることは、

この上ない楽しみです。

長いお付き合いのみなさま、

ありがとうございます。

 

このバッグが、いろいろな面から

こちらのご注文者をサポートできるよう、

心から願っております。

 

 

目のご不自由な方からのご注文②長財布 2306N

目のご不自由な方からのご注文②長財布 2306N

2023/08/08

先日ご紹介しました

結婚指輪の代わりのプレゼント財布の

もう一点です。

大切な節目にお選びいただき

ありがとうございます。

 

こちらの長財布は

ほぼほぼ見本と同じで、

カード入れを増やしました。

 

 

 

 

 

 

このタイプの市販品には、

厚み分を適正に取っていないことが

ほとんどです。

 

売り場できれいに見えますが、

いざ中身を入れてみると

厚み分が不足しているものが多いため、

 

見本としてお持ちいただく

どなたの長財布を見ても、たいてい

留め具はギリギリで

なんとか止まっている状態です。

底側の厚みについては、

完全に不足寸法で設定されていることが、

普通の製品の作り方のようです。

 

そんなわけで、みなさま口々に

「厚みが足りないんですよね。」と

おっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

このような部分に対しても

カスタマイズすることで、

使いながらイライラを感じることは

かなり少なくなります。

また、ご自分の入れたい量を

すんなりと

入れることができるようになります。

 

当店では、どのような場合でも

きちんと中身が入るよう、

厚み分も充分に足りるよう、

適正なサイズでお作りします。

一人ひとりの持ち物によって変わりますが。

 

 

 

 

 

 

最近ご依頼の多いお財布に、

今回ご注文いただいたタイプのような

L字ファスナーの小銭入れ付き、

があります。

 

どちらさまもオーダーでは

ファスナーの中はふたつに仕切って

小銭の種類を分けたり、

人によってはお守りを入れたり、と、

がばと開くことが重要なご様子。

 

このタイプは、お財布として

テクニカルに難しい種類に入りますから、

最近の量産ものでは

ほとんど見なくなりました。

 

 

 

 

 

 

量産品においては

製造工程を分解し、

 

ひとりの担当者に

あるひとつの作業だけをしてもらうのですが、

それに合わせて用意したパーツを使って

ひとつづつの工程を進めていく人たちを

順番に配備して

早く、たくさん作るわけです。

それが工場のライン生産。

 

そういう中では、

ひとりの技術者が、ひとつの製品を

一貫して作れるようにはなりません。

 

ハイブランドの製品などは、

分解してみますと

どれだけ製造に携わる人の技術に

頼らないところまで分解できるか、

という点において

驚くほど進んでいる、と感じます。

 

どの製品も、工程上、材料自体から

あるべき状態にしておけば、

作る人たちに技術はいらない、

というところまで分解しています。

最初の材料を揃えるところから、

技術がいらないようにしています。

 

その合理的な考えには驚かされますが、

旧来の私どもの仕事の中で

もっとも重要なことは

一人ひとりの技術習得なので、

それをせずに

たくさんの製品を作れるようにする、

ということはすごい発想の転換です。

 

自社で工場を持つハイブランドは

技術が高いことを売りにしていますが、

その技術は、

製作者一人ひとりの技術ではなく、

その発想の転換からくる

誰でも製造に携われる技術に他なりません。

 

 

 

 

 

 

さて、本題に戻りましょう。

ヨコからのお写真は厚く見えると思いますが、

使っていくうちにもっとずっと

薄く、小さくなっていきます。

 

そういうと驚かれる方が多いですが、

使っていくほど

当店の革製品は小さくなります。

中身は、出来上がり時よりも

たくさん入るようになるんですが…

 

それは

材料として革しか使ってないからです。

革は使い方に合わせて

伸びたり縮んだりしてくれます。

それが魅力の素材。

 

きっとこのお財布が

どんどん使い慣れていくように、

お二人も年を追うごとに、ますます

ステキなカップルとなることでしょう。

お二人のお幸せをお祈り申し上げます。

 

 

二代目の二つ折りiPhoneケース 2304N

二代目の二つ折りiPhoneケース 2304N

2023/08/05

スマホケースをご注文くださる方は、

ひとつのスマホを

大切に長く使ってくださいます。

 

機種変の多いスマホとはいえ、

みなさま5年ほどお使いくださいます。

そしてそのあと、

新しいスマホのために

同じ仕様でオーダーいただくことが

多いかもしれません。

 

 

 

 

 

 

長く大切にものを使うこの方のお買いものは、

まさに当店のお薦めしている

「無駄を減らすためのお買いもの」であり、

「毎日の快適のためのお買いもの」で、

とてもありがたいことです。

 

 

 

 

 

 

前回お作りした時にはタイミングが悪く

お写真を残すことができなかったのですが、

今回はばっちり残すことができました。

 

ご注文前に使ってくださっている

現品をお持ちくださったので、助かりました。

ありがとうございます。

現品を見た瞬間、

「これ、そういえば作ったけど、

とても大変だった!」と

大変な記憶を掘り起こしたデザイナーです。

 

 

 

 

 

 

このケースは、上のお写真のように

二つ折りのフタを折り返して

指を入れられるようにしています。

 

折り返しの角度を変えて

お写真を撮るタイプです。

 

この部分には一部2本のゴムを使い、

なるべく消耗が少ないようにしています。

 

 

 

 

 

 

上がその指の入る部分ですが、

このパーツには

カードも入るようになっていて、

 

元々見本があるものを踏襲したのですが、

形がわかっていても、

作り上げるまでには

なかなか時間のかかる、難物でした。

 

 

 

 

 

 

このように薄くおつくりしていますが、

しっかりしているので

毎日のヘビーユースにも耐えてくれます。

 

いつも素敵なパートナーとおいでになる

クライアントとは長いお付き合いですが、

年齢を増すごとに

どんどんステキになるお二人は、

当店のオーダー品もよくなでてくださり、

ご当人と同じように

魅力的な革製品に育ててくださっています。

この度もありがとうございました。

 

こちらも長くお役に立てることを、

心より願っております。

 

 

目のご不自由な方からのご注文①二つ折り財布 2306N

目のご不自由な方からのご注文①二つ折り財布 2306N

2023/08/03

目のご不自由なカップルから

ふたつのお財布を

ご依頼いただきました。

 

婚約指輪の代わりに

お互いにプレゼントし合おう、と

お財布のオーダーにお決めくださったのです。

素敵なアイディアですね。

このたびはおめでとうございます。

 

 

 

 

 

 

今回、ご相談をお受けしたのは、

私どもの製作責任者。

 

これこれこういう風に使うために

こうしたらどうか?というアイデアなどで

実際の製作に関わる内容が多い場合は、

とくに責任者の出番です。

 

 

 

 

 

 

目の見えない方に対して、

いただいたご要望内容は

具体的にこのように仕上がる、と

視覚に頼ることなくどう説明するか、

初めてのことですが、

お互いきちんと理解し合えるよう

工夫しました。

 

 

 

 

 

 

当店は、アトリエが店舗に隣接しています。

なので製作責任者がお受けするのであれば、

店頭見本で足りないものがあっても

パッとダミー製作ができますから、

お話の内容がまだ熱いうちに

実際に触っていただくことができます。

 

*内容によってはどのご相談に対しても
この態勢をとっています。

 

たとえお客様の目がご不自由でも、

私たちには

触っていただき、ご理解いただきながら

話し合っていくという、

場合によっては言葉以上に効果を発揮する

コミュニケーション方法があります。

 

 

 

 

 

 

見本になるお財布はお持ちでしたが、

そのままお作りするわけではないので

細かい話し合いを続けます。

 

カード入れの増やし方に対するご提案は

快くお受けいただきました。

ありがとうございます。

うまくお役に立つことを願っております。

 

 

 

 

 

 

ところで、目が見える私たちは

使い慣れた自分の道具であれば、

いちいち見ることをしなくても、

どこに何が入れてあるか

触っただけでわかります。

暗闇の中で扱うことができる人も

いらっしゃるでしょう。

 

そういう意味では

道具を扱うことにおいて、

目が不自由であろうとなかろうと

根本的に変わりないのです。

 

 

 

 

 

 

今回のクライアントのご来店によって、

さまざまな不自由を感じている方に

どうやってお役に立つか、

より実際的に考える機会をいただけたことを

とてもありがたく思います。

 

大切なプレゼントを

私どもにお任せくださって

ありがとうございました。

 

 

1点ものショルダーバッグの変形オーダー 304N 

1点ものショルダーバッグの変形オーダー 304N 

2023/08/01

「御社のウェブショップには

少しずつ新しいバッグが出てくるので

楽しく拝見してます。

今日はずっと気になっていた形の

実物を見に来ました。」

 

 

 

*ご希望いただいた外ポケット付きの「ペレ」

 

 

 

気になったというバッグは、

1点もの「ペレ」

「自分が持ちたいバッグ」というお題で

技術者の一人が作ったお品です。

 

ペレとは、イタリア語で革を指します。

技術者は革の柔らかさを表現したくて、

このバッグをデザインしました。

 

 

 

 

 

 

このバッグの不思議なところは、

何も入れない時より

中身を入れて鞄に重さをかけた時の

形の方が、ゆったりとして

きれいに見えること。

 

そんなところまで

計算しようと思いますと、

モノを詰めた状態をみつつ

何度か型紙を修正しながらの製作になり、

革の素材自体も

目的に適ったものを選ばなくては

狙ったラインを出すことができません。

 

 

 

 

 

 

幸い当店には私どものオリジナル革

「ルバル」がありますから、

このバッグのラインを

狙い通りきれいに出すことができます。

このオーダー品はその「ルバル」製。

 

ただし、ウェブショップの1点ものは、

お店の革以外で選んだ貴重な素材で

お作りしています。

 

大サイズの「ペレ」

小サイズのペレも同じ革ですが、

たまたま思うような

イタリア製の革を見つけて作りました。

 

 

 

 

 

 

大・小どちらにも共通しているのは、

寝ころんだ時のハンモックのように、

中身の人(荷物)の重さで

ゆるりと底面がたぐむところです。

 

そのたぐんだラインが

革の柔らかさを

目いっぱい引き出してくれる、

というアーティスティックなバッグです。

 

 

 

 

 

 

使い倒した結果の型崩れした形ではなく

うまくゆるりとたぐむバッグは、

脇の下に自然に収まってくれます。

 

そんなイメージを

視覚的にも訴えてくれるこのバッグを

クライアントは気に入ってくれました。

「でも小サイズの方が好きかしら。」

 

 

 

 

 

 

「ただ

サイズをもう少し大きくしたいのと、

スマホと定期入れの入る

外ポケットを付けて欲しいの。

それから、

裏地を革にしたいです。」

というご要望でお作りしました。

 

同じデザインではありますが、

使い勝手はかなり変わります。

「この前作っていただいたバッグや

これまで作ってもらったものを

使っていると、

市販のバッグは使う気がしません。」

 

 

 

*ポケットには見えないタイプの外ポケット

 

 

最高の誉め言葉をありがとうございます。

このバッグもうまく役立ってくれることを

願っております。

このたびもありがとうございました。

 

 

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