実際のオーダー例
40年3,000件を超えるオーダー実績
貴方のオーダーのヒントになさってください。
カテゴリー

ご自分でデザインなさったショルダーバッグ303N
2023/04/23ある日、海外在住で
各国を渡るお仕事をなさっている
クライアントから、スケッチ画が届きました。
6枚に渡るスケッチ画で、
ご自分の欲しい形が明確に表現されています。
カバンについて勉強なさったご様子があり、
理にかなった内容です。
見た目、使い勝手、
質感等は店頭でご確認いただき、
実際にお目にかかって
細かいお話も伺いました。
革の触り心地へのご希望や
細かい点で説明しづらいところなど、
きちんとご説明くださいます。
お話ししてますと
こだわりも理解できますし、
欲しい形と近い市販品も
実際に使ってらっしゃいますから、
このご注文者の頭の中には
既に完成形があったのだと思います。
とても珍しいアプローチを
いただきました。
このバッグは
斜め掛けして使うメッセンジャーバッグで、
自分の欲しいものがいつでも定位置にあり、
上から手を突っ込めば
必要なものをパッと取り出せる、
合理的なカバンです。
ある程度
形が崩れないようにお作りしましたから、
相当使いやすいのではないかと
想像しております。
上から見ると
小物がそれぞれ、上のお写真のように
ぴたりと収まります。
手前のポケットの下には
さらに小物を入れられるポケットがあり、
この面の内側は
2段ポケットになっていますが、
バッグの口がぱっと開いてくれるので、
下段のポケットのものも
取りやすくなっています。
この内ポケットの大きさも
ある程度汎用性を持たせるために
同じ大きさのものを多用しています。
クライアントはご相談の最中に、
おもしろいお話をしてくださいました。
デザイナーが
「あまり聞いたことのないご職業ですね。
うちのお店には
日本でこの仕事をやっているのは
私だけですよ、というお客様が
たびたびいらっしゃいますが、
そのうちのお一人ですね。」と
申し上げたら、
「ああ、そうかもしれませんね。
私の仕事は
なかなか日本ではしづらい仕事です。
そういう人がこのお店に多い、
というのもうなづけます。
だってそういう人たちは、
他人のブランド名をぶら下げて歩きたくない、
と思ってると思いますよ。
私もそうですから。」
なるほど、うちにおいでになる方々は
ブランドに興味ない方がほとんどです。
そういった方々のご期待に沿えるよう、
頑張りたいと思います。
このたびはありがとうございました。

120万円入る二つ折り財布の新しいアプローチ 30211
2023/04/21そろそろ定番にしても良いかしら?
と勘違いしてしまうほど
しばしばご注文の入る「100万円入る財布」。
本日は新しいバージョンをご紹介します。
プレゼントとして
ご注文いただいたお財布ですが、
今回、ご注文者の方のご協力があって
可能になった形です。
お渡ししてからお日にちが経ちますので、
おそらくうまく働いてくれていると思い、
みなさまにも
ご紹介することにしました。
札が100枚以上入る
二つ折り財布を使っている方は、
想像以上に多いかもしれません。
その誰もが、市販の二つ折り財布に
「無理やり入れている」状態です。
それを拝見するたび、
牛革でもオーストリッチでも
とにかく「革は伸びる」と思い知ります。
容量以上どころか
100枚以上入れてもとりあえず使えるのは、
革の可塑性の高さゆえ、です。
なんとすばらしい素材でしょう!
他にはこんな素材はありません。
上のお写真をご覧ください。
今回は120枚前後入るように、
とのご依頼です。
古い札でも入るように設定しますと、
これぐらいの厚みになります。
カードも5~6枚お持ちになる方が多いため
お札の幅より
札入れの幅の方が長くなりますが、
これは致し方ありません。
このタイプをご希望の方は、財布を
お尻のポケットに入れている方が多く、
「なるべく小さくしてほしい」という
ご要望もわりと多くいただきます。
さてそこで、今回の新しいアプローチの
登場です。
デザイナーは「これを試してみたいのだけど」
といつも思っていたようですが、
普通でない形になるため
お話しするのをためらっていたようです。
それを今回初めて
こちらのクライアントに提案してみました。
それは、この定番財布のように
札入れ部分を
L字の形に開くようにすること、です。
クライアントには
「もしうまく働かなかったら
作り変えられます。」と
もし…への対応内容までお話ししての
アプローチです。
実際に出来上がったお財布の
お写真をご覧ください。
今回はカード入れのサイズがありますから
横幅まで狭くすることは出来ませんが、
片側のタテ部分にマチがついてないことで、
端っこは嵩張らずに閉じることができます。
却って
カード入れの大きさでお作りすると、
端っこまでの余分な距離があることで
すんなりと収まるようになります。
それで、お尻のポケットには
マチが付いたものより
コンパクトに収まります、という次第。
端の厚みが減ることで、
おそらく入れやすいと思います。
マチが付かない分、
外側と内側の札入れパーツは
少し厚手にお作りしてありますから、
ヘタリも少ないという計算です。
前回もお書きしましたが、
今回のように
クライアントのみなさまの
ご協力によって、
「世界に存在しない革製品」は
ブラッシュアップしていきます。
ご協力に感謝申し上げます。

ゴルフのスコアカードカバー 30211
2023/04/19おもに男性にとってのゴルフ仲間は
大切な仕事のパートナーでもあることが
多いと思いますが、
仕事も遊びも一緒にできることは、
友人としてのお付き合いが
長続きする秘訣のひとつでしょう。
本日は、ご自分用としてだけでなく、
そうしたお友達へのプレゼントとして
ゴルフカードカバーを作ってくださった
クライアントをご紹介します。
見本としてお持ちくださった
今まで使っていたカバーは、
よく使いこまれていて
そろそろボロボロになっていました。
それを元にして
もっとシンプルにお作りしたものが
今回のスコアカードカバーです。
歩きながらスコアを書き入れるため、
いわゆるジョッターのように、
しっかりした芯材を入れて
手で持ったままの書き入れが
楽にできるようにしました。
市販品のすでに出来上がった姿は
ゴルフをする人にとっては当たり前ですが、
ゴルフをしない私たちが
オーダー品として製作する場合、
個々人の使い方を伺いませんと
なかなか想像だけでは
正解な出来上がり品の姿に追いつきません。
ですが、それは同時に
市販品の一般的な姿を知らないことで、
さらに使いやすい新しい姿をご提案して
お作りできる、という可能性も含みます。
革製品というたくさんのアイテムの括りで
フルオーダーメイドをする時、
慎重なコンサルティングをするのは
上記のような理由からです。
今回は特に新しいアプローチはありませんが、
美しく丈夫にお作りしております。
みなさまの友情が末永く続きますことを
心から願っております。
大切な方々へのプレゼントとしての
ご注文をありがとうござました。

アクアグリーンのIDカード入れ
2023/04/17春の季節に
こんな軽やかなIDカード入れを
新しく下ろすことができたら、
なんと楽しいことでしょう!
IDカード入れは、ひとつを
ずっとお使いの方が多いと思いますが、
こんな楽しみ方もあります。
服装や季節、気分に合わせて着替える。
決まりごとの少ない場所であれば
見る人の目も愉ませて、会話も弾みます。
マナーやファッションは
そこにいる相手に対する気遣いです。
明るい気持ちにさせたり、
爽やかさを感じさせたりすることは
お互いにとってプラスです。
そしてそういう道具が、
持つ人自身の身体を楽にしてくれるような
軽量のものであれば、
もっとすばらしいと思いませんか?
たくさんのモノは要らないですが、
本当に必要なもので
ご自分の気持ちがアップするものを
選ぶことができれば、毎日楽しく過ごせます。
そのような買い物を意識していきますと、
却って余分なものを買わなくなるのは
不思議なことです。

新作コンパクト折り財布の評判 30304
2023/04/13出来上がったオーダー品を前にして
みなさまからよくいただくお言葉に
「これ、売れると思いますよ!」
があります。
そういう時、正直なデザイナーは
すぐに夢を打ち砕いてしまうようですが、
フルオーダー店におりますと、
どれほどみなさまが現実生活で
ご不便を感じているか、それと
同時に「人のものの使い方は千差万別」
ということも、とてもよく理解できます。
ですからこういうお店で
発売と同時に数個の注文があればもう、
「これはベストセラーかも!」などと
思ってしまう私たちも、いることはいます。
前置きはさておき、
今日ご紹介するのは、新定番の
「コンパクト」というコンセプトに対して
いったいいくつのアプローチをするのか…
確たる定番が出てくるのは
見果てぬ夢なのかもしれませんが、
こちらは評判が良いようです。
その秘密は、外に付けた小銭入れ。
この小銭入れの付け方は、
マチがあって使いやすいタイプとしては
おそらく、もっとも薄べったくて
本体から出っ張らないと思います。
デザイナーもそう思っての提案でしたが、
そこまで説明する前に
ご注文者のみなさまから
そういう言葉をお聞きすることができるのも
評判が良いことと思っています。
コンパクトであっても
ある程度の枚数カードを入れたい、
というご希望も少なくありませんから、
カードはまとめて入れていただく仕様に
しました。
札の大きさ、カードの大きさを考えますと
どこかを削らなければ
小さくすることは出来ません。
このカードポケットには
最大に入れていくと、
一か所に6~7枚は入るようにできます。
革は伸びますから。
いったんたくさんの枚数入れたら
減らして使わないよう
気を付けてくださいね。
出来上がり時は
上のお写真くらいふわっとしていますが、
使っていくとピタッと薄くなってくるのが
当店の特製牛革。
そして、革製品は
なぜか使うほど小さくなりますから、
馴染んでくると、新品よりも
ずっと愛着が湧いてきます。
このたびはこのお財布をお選びいただき、
ありがとうございました。
長くお役に立てるよう、願っております。