革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2017.12.2

美しいトープカラーのトートバッグ、ふた付き フルオーダーメイド

美意識の高いクライアントに

お作りしたトートバッグをご紹介します。

 

「自分のイメージを持っているので、

それに見合ったものを

作って欲しいと思います。」

凝った装いの男性クライアントです。

お話を伺うこちらも楽しくなるような

おしゃれのお好きな方。

 

ふた付きのトートバッグ正面

 

今年に入ってすでに

もうすぐ両手にもなろうという数の

ブランドバッグをお求めになった

というこのクライアントは、

「かっこいいので見てると

ついつい買ってしまうんだけど、

ブランド物はやっぱり重いので

あまり持たなくなってしまって…」

 

ここはひとつ毎日持てるものを、と

ブランド物の中では探せなかった

ご自分の中のイメージを実現すべく、

バッグのご相談をいただきました。

 

スケッチ画をお持ちくださったので、

まずはそれに対して

たくさんの質問をしていきました。

 

背面にはファスナーポケットが付き

 

「そうかあ、

こんな風に話を訊いてくれるなら

絵はいらなかったかな?」

 

いえいえ、

どんなに簡単な絵であっても、

カドの丸さや、金具の位置など

すべてがご注文者のイメージを

代弁してくれますから、

とても大切なものです。

ありがとうございます。

 

ポケットインポケット

 

この方からは、過去に他のお客様から

3度ほどいただいたことのある

かなり解決の難しいリクエストを

いただきました。

 

後ろ面についているポケットには

厚みのあるものが入るのですが、

「その厚みが、ボコッと外面に

出てほしくないんですよ。」

 

つまりは、外から見たら

フラットにきれいに見える、ということ。

かなりのギミックを必要とする難問ですが

過去の経験から無事クリアしました。

 

マチの厚み調節ベルト

 

持ち手も普通の紳士用に比べますと

少しだけほっそりさせました。

この辺がこのクライアントの美意識です。

 

フタの中央にある金具も

特別に探してきたものです。

どこかでご覧になったタイプで

気になっていたとのこと。

 

飾り底鋲

 

クライアントのもうひとつのこだわり、

随所に変わった金具を使っています。

底面にお付けしたオーバルの底鋲も

あまり見かけないものです。

 

今回のご注文に際しては、

クライアントに3回ご来店いただきました。

 

通常は1回でお話が済むのですが、

感性(イメージ)を大切する方には、

その都度、

金具などを幾種類かお見せして

お選びいただいたり、

当初の計画にはなかった

その方の感性に合いそうな案が出ると、

新たにそれをご相談します。

 

それほど

イメージを擦り合わせることに対して、

デザイナーは注意深くお客さまに接します。

 

内部ポケット

 

イメージやデザインを一番に置いた

フルオーダーの場合、

恐らくそれが一番、必要なことであり、

また、もっとも難易度の高いことでしょう。

 

バッグ内装

 

「いやあ、出来上がりを待ってる間

ほんとに楽しかったです。

今までこんなに楽しい買い物は

したことがない!

 

上品にできましたねえ。

糸の色もこれを提案してくれて

良かったです。

イメージが新鮮になった。

 

行きつけのお店に行って、

今オーダーしてるんだよと

自慢してたとこだったので、

さっそくこれを持って見せに行きます。」

 

ありがとうございます。

お作りする私どもも

緊張しつつ、楽しませていただきました。

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