革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2018.02.16

ファスナー長財布の一部変更カスタマイズ

美しい黒のゾウ革は、

ご自分で使うお財布に、と

クライアントがお選びになった革。

 

最初は定番革をご希望でしたが、

あまりに見事な黒だったので

ゾウ革の、まさに虜に

なってしまったご様子です。

 

黒いゾウ革で作ったラウンドファスナーの長財布

 

ゾウ革ほど美しいブラックカラーは

他にはちょっと思いつきません。

これが、使っていくうちに

次第に驚くような変化を見せるのは、

まさに奇跡のようです。

とても同じ革とは思えないほどです。

 

当店定番の牛革も

やはり驚くほど変化しますが、

たとえ黒いお色であっても、

どちらにも透明感が出てくることは

とても不思議です。

素材の持つ力、というものでしょう。

 

シルバーの高級ファスナーを使用

 

デザイナーは、ご相談の最中

クライアントをよく観察しています。

今回、このクライアントに

「ファスナーはどちらから開きますか?」

という質問をしたそうです。

 

この定番ファスナー長財布の片側には、

マチが付いていません。

お財布自体をがばと開けるように、

片側をオープンにしてあるのです。

なので扱う時には、あるていど

上下を、あるいは左右を

意識しなければならない場合が

あります。

それにより、思いきり開いて

ぱっと扱うことが出来る、

というわけです。

 

 

またこの財布のファスナーは

片開きですから、

上から下へ開くか、

下から上へ開くか、

お持ちになる方の習慣に合わせて

ファスナーの方向や

マチの方向を変えることもあります。

 

クライアントが店頭で、

見本になった当店の定番品を

お手に取ってお試しのところを

拝見してお尋ねした質問なのですが、

クライアントご自身、そのうちに

だんだんと曖昧になり、

最終的には

「どっちでも慣れると思います。」

と、定番どおりお作りすることに。

 

 

暫くお使いいただき

ご来店下さった時には、

「こうやってあらためて開け閉めすると、

私はファスナーの開ける向きに関しては

少数派だったようですね。

まあ不便に感じたことはないんですが…

でもこんなこと、考えたことが

なかったですよ、とにかく。」

お気遣いありがとうございます。

 

たまたまデザイナーが気づくので、

開閉の方向などが気になるのですが、

それほど気になさらない方も

もちろん、たくさんいらっしゃいます。

物に対して、使う側が慣れていく、

ということもあるでしょう。

 

使うものに対して、

そのくらいおおらかなお気持ちで

おいでくださる方が、

より工夫して使えることが

できるのかもかもしれません。

 

 

だんだんと変わっていく

革の表面の表情を

愉しんでくださっているご様子に、

デザイナーも喜んでいました。

 

長くお楽しみいただければ

嬉しいですね。

ありがとうございました。

関連記事

  • 「デコルテショルダーバッグ」変型タイプ

  • ローズカラーコードバンの易風水システム手帳 その2.105

  • NYで使っていただくゾウ革のクラッチバッグ

    NYで使っていただくゾウ革のクラッチバッグ

同様のアイテムを見る: