革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2019.04.20

見本ありメンズ鞄、ポーチバッグ 810

これが使いやすいんです、

とお持ち込みいただく見本の中には、

なるほど変わったお品があります。

 

今日ご紹介するこのポーチバッグも

おもしろいアプローチのお品で、

この38年間で

こういう発想のお品を見たことはありません。

 

 

クライアントは男性です。

どこでどうやってこの鞄を見つけたかは

お尋ねしませんでしたが、

こういうお品が

店頭に置いてあること自体、

今では考えられないと思います。

 

だいぶ前の昔のメンズ鞄店には、

確かにこういったアプローチのお品が

必ず並んでいた気がします。

それを思いますと

今の品揃えは、ぜんぜん違います。

 

 

このバッグの見本品はもちろん

革ではありません。

ジャージー布で作られたものです。

 

何度かお書きしたように、

布に適した製作方法と

革に適した製作方法とが違うため、

布の作りを

そのまま踏襲するわけには行かないものが、

けっこうあります。

 

特に今回は、

伸縮性のあるジャージー素材!

 

 

想像よりも

ジャージー素材とのギャップは大きく、

製作に苦労しましたが、

こういうお品を製作することで

またまたひとつ

知識と技術が増えます。

 

革の伸びと

ジャージー布の伸びの違いは

種類の違うものだと

よくわかりました。

 

 

また、出来上がったものを見て感じるのは、

革ってなんと良い素材なのだろう

ということ。

 

下のお写真をご覧ください。

ジャージー布で作ったもののラインには、

くっきりしたシワが出ている場所があります。

多少の無理をして作ったことが

わかる所ですが、

そういう無理をできることが

ジャージー布の良いところです。

 

革の方はというと、

革でできているものであれば、

使っていくことで

全体のラインがさらに整っていきます。

 

 

 

そして、革の最も良いところは、

「格がある」ところ。

 

どちらの鞄を持っている方が

気持ち良いか、

手触りの良い方はどちらか、

どの場所でも堂々としていられるのは

どちらか、など

 

革製品には

社会の中で暮らすための多くが

備わっています。

 

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