革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

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2019.07.7

ものすごく複雑な身分証明書入れ、社員証ケース 88

「自分のこだわりなんですけどね、

こういった身分証入れはできますか?」

 

お話しいただきましたが

一般的な考えのお品ではないため、

何度もすり合わせた案件です。

とりあえず、お写真をご覧ください。

 

 

入れたい身分証は2枚。

外側からは何も見えませんが、

開いて内側を外側にすることが出来、

そうした時、金具を取り出して

紐から吊るせるような仕組みにして欲しい、

というご要望でした。

 

 

 

特殊なご職業のようで、

二枚目の身分証と一緒に

バッジを見せなくてはならないとのこと。

 

バッジは

通常洋服につけるようなタイプですから、

挟んだ革の下部の方が厚みがあります。

 

 

こうして種明かしをすると

不細工ではありますが、

ともかく何か細工をしないと

バッジが動いてしまって

ちゃんと使うことが出来ません。

 

 

表面から見ていただくと

こんな程度の盛り上がりで済みましたから、

なんとか及第点というところです。

 

盛り上がり方が

ナチュラルになるように、

計算した細工をしたうえでの

見え方です。

 

 

この身分証入れ製作の

恐ろしいところは、

外から見たら何も見えず、

内側を外に向けた時

きちんと折りたためて、

内側を外側にして留まっていること、

という条件。

 

また、内側を外側にした時には

それを吊るす楕円カンは

吊るすために出せますが、

内側のままでいる時には、

そのカンが見えないこと、という

シビアな条件もありました…

 

 

ですから、外側から見ると

上下のお写真のように、

何もないつるんとした二つ折りの

「何か」に見えます。

 

 

人によっては財布に見えたり、

名刺入れに見えたり…と。

しかし絶対に身分証入れには見えません。

 

嵩張ったりもしてないので、

胸ポケットに入れても

あまり影響はありません。

 

 

 

こんなギミック満載のご相談内容でも

当店では

可能な形に焼き直して

お作りしています。

 

長い年月の中で、

もっとも高額な身分証入れとなりました。

でも、もっとお金を払おうが、

ワールドブランドに相談を持ち掛けようが、

ご依頼に対して

これ以上のものは実現できないでしょう。

 

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