2016.06.30
トラペゾイド 定番レディスバッグ
「このバッグがいつも気になってました。」
とおっしゃるのは
20年以上のお付き合いになるクライアント。
今まで、ご夫妻でそれぞれ
当店のお品をずっと使ってくださっている
クライアントです。
「お店に来るたび
いつもいつも、素敵だなあ、と。
金具がひとつもついてないから
不祝儀の時も使えそうですし。
とてもきれいな形ですね。」
とご注文いただいたのは、定番トラぺゾイド。
ここまでシンプルな形ですと、
素材の良し悪しが良く分かります。
お店に置いてあるのは
デザイナーの私物で、
定番より少しマチが薄いもの。
デザイナーは、定番にする前
必ず自分で使ってから
必要ならば改変を加えて、定番に据えます。
このトラぺゾイドは
デザイナーが考えた時には
もっと荷物量は少なかったのですが、
1センチのマチを加えることで
劇的に荷物量が入るようになったものです。
「少しだけ遊びたいんですが。
ウラ地を一部、赤にしたいんです。
どうでしょうか?」
「そうしたら、中身も見やすくなるよう、
荷物が入る部分だけ
赤にしたらいかがでしょう?」
不祝儀で使うつもりがあるなら、
フタ裏のような大きな範囲は
黒にする方が失礼でありません。
バッグをお見せした時の
花が咲いたような
クライアントの笑顔が忘れられません。
長い間存じ上げている人が
どんどん素敵になっていくのを見るのは、
すばらしい喜びです。
ありがとうございます。