2016.10.13
色鉛筆ケース
絵本作家の
色鉛筆ケースをご注文いただきました。
「120色の色鉛筆を
アトリエの机の上に置いて
製作するのですが、
そのままのケースだと
すぐに取り出せません。
使いやすいケースが欲しいんです。」
お持ちいただいた
こんな感じ、という参考写真から
どこをどういう風にしたいのかを
お伺いして出来上がったのが、
このケース。
一番のリクエストは
「デリケートな仕上がりにして、
すてきに作っていただきたいの。」
もちろんです、
お使いになる方のイメージそのもので!
お写真では芯を上にして収納していますが、
実際には、芯を下にして収めます。
ですから、底面にはクッションを
お入れしています。
お写真では中を見られませんが、
ケースの中には、ひと部屋10本ずつにして
倒れないような仕切りを付けています。
かなりの超絶技巧。
机の上に畳んで置いて
使う時に立てて使う使い方なので、
簡単に立つような仕組みにしました。
ケースを畳むと、120本の色鉛筆が
こんなにコンパクトにすっきりと収まります。
「こんなに小さくできるなんて
思ってもみませんでした。
これなら出張先にも持っていけそう。
すてきに出来上がりましたね。
すごく楽しみにしてたんですよ。」
誰もが夢に描く絵本作家そのままの
ふんわりとした雰囲気のクライアントに、
このワインレッドのケースは
ぴったりとお似合いになります。
ほんとにそのままお持ちいただいて
お出かけいただいたら、とてもおしゃれ。
うつくしく、軽く、コンパクトな
このケースのものづくりの仕方は、
当店ならではのデリケートさ。
今までに作ったことのないお品で、
しかも使ったことのない使い方なので、
クライアントには
試作の一部が出来上がった段階で、
具体的なご質問のために、
製作途中でご来店いただきました。
いかにデリケートで微妙なご注文か、
そのことからもおわかりいただけることと
思います。
お受け取りいただきましたあとで、
ご丁寧なお礼メールと
すばらしいアトリエでのご使用写真を
頂戴しました。
この中庭のあるアトリエで
「なんでも魔女商会」が生まれるのですね。
カップのお色目と
お揃いのケースをお使いいただき
新作が生まれるのだと思いますと、
とても楽しみなお仕事です。
ありがとうございました。