革製品のオーダーメイド 銀座 オーソドキシー

Order example

2018.01.26

3段ファスナーのお財布ショルダーバッグ

少し前に、

幾つかのバッグをひとつに合わせた

ショルダーバッグをご紹介しました。

 

いい感じに出来た♡と思ってましたら、

偶然にも、また同じような

リクエストをいただきました。

 

 

続くときには続くもので、

他のアイテムでも、同時多発的に

同じような考え方をなさる人が

出てらっしゃるのは面白い現象です。

 

今回のクライアントからも、やはり

「いろいろ使ったんですけど、

どうも決め手がなくって…」

と、ご相談をいただきました。

 

 

具体的な形状のイメージを

まったくお持ちでない方からの

リクエストをいただいた場合、

デザイナーは頭の中から

たくさんの引き出しをひっくり返し、

いろいろな組み合わせをします。

 

そして、そんな中から、

クライアントにぴったりくる

形状を作ってしまいます。

 

もちろん途中経過みたいなものは

お話しませんし、傍から見ると、

まさかそんなめまぐるしい作業を

しているようにも思えないでしょう。

 

簡単にやっているように見えて

頭の中は死ぬほどぐるぐる廻ってるのよ、

とデザイナーは言います。

おもしろいですね。

 

 

さて、このクライアントに

ぴったりくるバッグは

こちらの形、と出ました。

 

前回と同じような形ですが、

以前にお作りしたものとは

まったく違います。

 

例えばバッグ上部の丸みの具合。

このクライアントのご要望による

使い勝手を反映させての

デザインです。

 

デザインには意味がある、と

つねづね申し上げているのには、

そういう理由があります。

 

 

ショルダーストラップの付け位置が

以前のものと違っているのにも、

もちろん意味があります。

 

デザイナーの頭の中では、あたかも

PC上の三次元画面が廻っていて、

くっつけるバッグの数や、

どうやって使いたいかを伺うことで、

くるり、くるり、と

全体の形がどんどん変わって行きます。

 

 

そんなこともあって、デザイナーは

途中経過を話す暇もないわけですが、

くるりくるりと絶え間なく

変化していく出来上がり画像を

一生懸命に把握しているのです。

 

そして、お客様をお待たせしないよう

なるべく早く、あっという間に

スケッチ画や言葉にして、

ひとりひとりのクライアントに対する

オーダーレシピに仕上げるわけです。

 

 

実際に存在していないものを

ゼロからお作りするわけですから、

クライアントの方々の中には、

スケッチ画を見ていただいても

明確にイメージできている人の方が

少ないかもしれません。

 

でも大丈夫。デザイナーが

どれ程みなさまを深く理解しているか、

それを感じていただけるのなら

言葉以上、スケッチ以上の感覚が

伝わっているはずです。

それがなければ、

こういう仕事は絶対に続けられません。

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